「故郷に恩返しができる演技を目指す」最後の大会に向け熱意語る
【東近江】 今月6日から第79回国民スポーツ大会(わたSHIGA輝く国スポ)の会期前競技が各地で始まっており、活躍が期待される県選手団への注目が集まっている。体操競技の深沢こころ選手(23)=東近江市=もその内の一人。14日に滋賀ダイハツアリーナ(大津市上田上中野町)で行われる本番に向け、調整に取り組んでいる深沢選手に意気込みなどをインタビューした。
深沢選手は東近江市出身。小学校1年生の時、テレビでトランポリンを飛んでいるCMを見て興味を持ち、八日市ウイーズ体操クラブに入会した。そこからめきめきと実力を身に着け、小学3年生の時には県大会に出場、中学校では県大会個人総合で優勝した。
その後、進学した体操強豪校の福井県立鯖江高等学校や筑波大学体育専門学群でも好成績を残した。2022年の全日本種目別選手権では段違い平行棒で初優勝し、世界選手権日本代表に選出された。直近では、今年7月にドイツで開催されたFISUワールドユニバーシティゲームズでの団体優勝に大きく貢献している。現在は、同大大学院修士課程に在籍しながら、今年4月からは1年間、県スポーツ協会所属となり、国スポ本番に向けて練習を重ねている。
深沢選手にとって体操競技の醍醐味とは「緊張感漂う中、数十秒という短い演技時間で今まで積み上げてきたことを存分に発揮し、成功した時の喜びとそれが一体化したような会場の盛り上がり、また、そこに込み上げてくる達成感」にあるという。
今年7月、深沢選手は自身のSNS上で滋賀国スポを機に引退を表明。一部メディアを騒然とさせた。
「中学生で全国大会に出場したことを機に、福井県鯖江高校へ進学、そして筑波大学在学時には、世界選手権へ出場することができました。オリンピックイヤーである2024年は大きな怪我をしましたが、今年再び世界大会の舞台に戻ってくることができました。そして怪我の状態もあり、生まれ育った滋賀で開催される滋賀国スポを私の引退試合にしたいと考えました」と語る。その後は、まず大学院修了を目指し、専攻しているスポーツ運動学の研究を更に深めることも見据えている。
深沢選手の座右の銘は「筋肉は裏切らない」。日頃からしっかり準備していれば、試合でもうまくいくという意味を込めているという。
国スポでは、床、跳馬、段違い平行棒、平均台の4種目をチーム5人それぞれが挑み、総合点を競う。「今は試合に万全な状態で合わせられるように調整している」と述べ、「チームの目標はメダル獲得。自分たちにできることをしっかりとし、天皇杯の獲得に繋がるようにしたい。個人としては全種目ノーミスの演技で全国トップの点数を出し、滋賀チームを引っ張りたい」と意気込む。
また、地域からの応援に対し、「応援してもらえることで、日頃からの意欲が高まることにつながるのでうれしい」とし、「生まれ育った故郷の皆さんに恩返しができるような、人を引き付けられる演技ができるように頑張ります。応援よろしくお願いします」と力強い笑顔を見せた。
(羽原仁志)








