16年ぶりに全用途平均変動率が上昇に転じる
【全県】 県はこのほど「令和6年滋賀県地価調査」の結果を公表した。
今年の県全体の概況は、全用途の平均変動率がプラス0・3%となり、前年の横ばいから上昇に転じた。同変動率が上昇に評価されるのは2008年以来、16年ぶりとなる。
地価調査とは、知事が国土利用計画法施行令9条に基づいて基準地を選定し、不動産鑑定士による鑑定評価を基に、毎年7月1日時点における基準地1平方メートル当たりの正常な価格を判定し公表するもの。
今年、県内384地点(住宅地256地点、商業地92地点、工業地22地点、宅地見込地11地点、林地3地点)で調査が行われた。
同調査の結果概要によると、県の地価平均変動率は対前年比が2009年から22年まで14年連続で下落しており、特に20年、21年は新型コロナウイルス感染症の影響などで下落幅が大きく拡大していたが、22年はその影響が緩和され下落幅が縮小、さらに昨年は生活様式の回復などにより横ばいに転じ、今年は、住宅地・商業地を含め駅徒歩圏や市街地中心部などの好調な需要による地価上昇、工場地の好調な需要がけん引した結果、上昇に転じた。
また、県内地価の動きは二極化傾向が継続しており、大津・南部地域の駅から徒歩圏内の住宅地域やJR主要駅周辺の商業地域を中心に上昇地点が多く見られる一方で、人口減少が続く地域や郊外の期成住宅地域、古くに開発された郊外の大型住宅団地、古くからの既成商業地域を中心に下落地点が見られる。
用途別の平均変動率を見ると、住宅地はマイナス0・2%(前年マイナス0・4%)で16年連続マイナスとなったが、下落幅は縮小した。商業地はプラス1・0%(同プラス0・6%)、工業地プラス3・7%(同プラス2・6%)となり、ともに上昇幅が拡大した。一方、宅地見込地はプラス0・5%(同プラス0・9%)となり、上昇幅が縮小。林地はマイナス4・0%(同マイナス4・2%)となり、29年連続の下落となったが、下落幅は縮小した(表参照)。
市町別の全用途平均変動率は、大津市、草津市、守山市、栗東市、野洲市、近江八幡市で上昇幅が拡大、多賀町が上昇を継続、湖南市、竜王町、愛荘町、甲良町が横ばいから上昇に転じ、彦根市、甲賀市が下落から上昇に転、その他の市町では下落を継続した。
また、県内の住宅地では大津市一里山3が21年連続、商業地では草津市大路1が5年連続で最高価格地点となった。
なお、東近江市の平均変動率は、住宅地がマイナス1・1%(同マイナス1・3%)で下落幅が縮小、商業地はプラス0・2%(同マイナス0・5%)で下落から上昇に転じた。工業地はプラス3・9%(同プラス1・8%)と上昇幅が拡大、住宅見込地は横ばいとなっている。
同市内商業地での平均変動率が上昇に変化したことについて、県では「今年8月にオープンしたコストコの影響で周辺地域活性化への期待感が地価の底上げをけん引していることも一因と考えられる」とし、これまで全国でコストコが開業した地域の地価は伸びていく傾向にあることから「東近江市の商業地もさらに上昇するのではないか」と見ている。







