野洲市長選に出馬表明した稲垣市議インタビュー
◇野洲
任期満了に伴う野洲市長選挙(十月十六日告示、二十三日投開票)には、現職の山仲善彰氏(65)=同市妙光寺=のほか、栢(かや)木進氏(60)=同市永原=、稲垣誠亮氏(40)=同市小篠原=の二人の市議が新人として立候補を表明している。そこで本紙は、前回の山仲氏、栢木氏に続き、今回は稲垣氏から市政課題について聞いた。敬称略。【高山周治】
――市が民間病院である特定医療法人社団御上会「野洲病院」(同市小篠原)を市立病院化して、JR野洲駅南口に新たな病院施設を整備する計画に反対する理由は。
稲垣 今後の超高齢化社会、広域的な医療の役割分担の観点から、総合病院は必要だ。
しかし、まちの玄関口であり、市内で最もにぎわいのある駅前に建設するのは反対する。市が以前実施した市民アンケートでは、「病院は必要か、必要じゃないか」を問うただけで、市計画の全てが市民の理解を得られているとは考えにくい。市議会では、住民投票で決めるべきと訴えてきたが、受け入れられなかった。
さらに、総事業費八十六億円や市直営による病院経営は、今後の市財政に重くのしかかる。収支計画では開院八年後に黒字転換するが、試算に野洲病院の単年度最高収益の数字を使ったり、公立病院のベッド利用率の平均は七〇%なのに九〇%を想定するなど、希望的観測に基づいており、計画どおりに経営するのは困難だ。
――市立病院の整備計画はどうあるべきか。
稲垣 市の限られた財源を考え、むしろ身の丈(たけ)にあった計画に見直すべき。具体的には、野洲病院の現施設を活用し、総事業費を半分に抑える。耐震性で問題のある東館を建て替えるだけで、西館と北館は十分使用できる。経営については、高コスト体質の市直営でなく、独立行政法人または指定管理者制度を採用すれば人件費を抑えられる。
――現在の野洲病院の地で"公設民営"を主張する点は、市長選に立候補予定の栢木氏と同じ主張だが。
稲垣 相対的に似ているかもしれない。しかし、私は市議当選以来、市議会の質問で毎回、市の病院整備を取り上げ、首尾一貫して反対を主張してきた自負がある。それを市の計画に反対する支援者が評価して、立候補の決意を後押ししてくれた。
――駅南口をどう整備するのか。
稲垣 若者に支持される映画館や飲食店、人気アパレルショップなどが入った低階層の商業施設や、四季の花で彩られた市民公園を整備し、にぎわいと安らぎが調和した憩いの場所を創出したい。
――このほか、どのような施策を進めるのか。
稲垣 人づくり、まちづくりに向けて税収を上げるため、助成金や優遇措置による企業誘致を進める。子育て支援では、小中学生の通院医療費の無料化を拡充させる。
また、低成長時代に入り、前例踏襲の行政運営から脱却し、新しい分野にチャレンジする職員が求められている。このため、職員と顔を突き合わせて、風通しのよい、自由に発想できる職場環境をつくりたい。







