自民党県連の統治能力低下で
◇草津
草津市長選は二十一日投開票され、現職の橋川渉氏が新人の白井幸則氏を破って三選を果たした。市議会最大会派の自民系会派「草政会」(十二人)のうち、白井氏を応援したのは同氏の地元、常盤学区の市議など約三人で、残る八~九人が橋川氏を応援したとみられており、先月の大津市長選に続く分裂選挙となった。同党OB県議からは、早くも夏の参院選を懸念する声が出始めている。【石川政実】
●相次ぐ分裂選挙
一月十七日の大津市長選は、現職の越直美氏が、前県議の蔦田恵子氏ら三新人を破り再選を果たした。アヤハグループの総帥の河本英典元参院議員らが中心になって、自民党色のない蔦田氏を擁立したが、市議会最大会派の湖誠会(自民系の十七人)では「なんで蔦田氏なのか」と異論が出てまとまらず、自主投票になり分裂選挙を余儀なくされた。
●深刻な旗問題
草津市長選も自民は分裂選挙になった。
白井氏にとって痛かったのは、党員でありながら同党県連の推薦が得られなかったことだ。
八年前は連合滋賀や民主党県連の応援で当選した橋川氏だけに、草政会は必ずしも市長与党でないが、同氏の市政運営を大半の市議が評価した。
このため自民党草津市支部連絡協議会会長の奥村芳正県議は、市連協に白井氏の地元の同党常盤支部、橋川氏の地元の同党矢倉支部から、それぞれ推薦の申し入れが出そうになったため、どちらも推薦しないことに決めた。
ところが常盤支部では県連局長と相談の後に、独自で白井氏を推薦して自民党常盤支部ののぼり旗を選挙事務所に掲げた。
奥村氏は「このような支部推薦を認めれば組織としての体をなさなくなる」と県連局長に抗議するが、そのまま選挙になだれ込んでいく。のぼり旗問題は、今後、県連の責任問題へと発展するのは必至だ。
●第4選挙区も火種
県連は二十一日、大津市で開いた役員会で、県第4選挙区支部の新支部長に小寺裕雄県議=東近江市・日野町・愛荘町選挙区、三期目)を選出し、党本部に推薦することを決めた。支部長は、次期衆院選の公認予定者になる。4区の支部長は、武藤貴也衆院議員が未公開株の金銭トラブルで昨年八月に離党後、半年間空席になっていた。
その武藤氏は先月三十日、竜王町で“新春の集い”を開き政治活動を再開した。この集いには、自民党員も数多くみられた。武藤氏は復党を目指して、無所属でも次期衆院選に立候補する意向だ。
これについて小寺氏は今月二十一日、報道陣に対し「(次期衆院選よりも)まず参院選に向けて4区をまとめていきたい」と武藤氏支持者とも対話路線で臨むことを強調した。
同党のOB県議は「大津市(1区)、草津市(3区)の市長選はいずれも分裂選挙になった。ラクビーでは試合が終わればわだかまりを捨てる『ノーサイド』になるが、分裂選挙では後遺症が残る。それよりも一番問題なのは、県連の統治能力が失われつつあることだ」とし、参院選への影響を心配していた。







