弥生の方形周溝墓
◇野洲
滋賀県文化財保護協会は十二日、国道8号線野洲栗東バイパス工事に伴う発掘調査で、野洲市妙光寺の中畑・古里遺跡から弥生時代中期後葉(約二千百年~二千年前)の方形周溝墓二基が見つかったと発表した。
調査は、今年五月から来年二月の予定で、七千九百平方メートルを対象に実施されているもの。方形周溝墓からは、墓前に供物や食物をささげるため使われたと考えられる弥生土器壺などが出土し、同遺跡における弥生時代の人々の生活や野洲川流域の集落構成を考えるうえで新たな資料が加わった。
方形周溝墓は、周囲を溝で区画し、その内側に盛り土(墳丘)をする弥生時代を代表する墓で、地域の有力者や一族が葬られた。中畑・古里遺跡で発掘された方形周溝墓の墳丘は、いずれも一辺八・五メートルで、周囲の溝の幅は〇・六~二・二メートルだった。溝内部からは、多数の土器が出土した。墳丘内部の埋葬施設は、後世に削られたため残っていなかった。
今回の調査結果について県文化財保護協会は、「方形周溝墓は有力者一族を埋葬するため群集してつくられるのが一般的だが、同遺跡の方形周溝墓は二基のみだったことから、限られた時期につくられたとみられる。このため、同遺跡のムラは短期間しか存在しなかった可能性を示している」としている。








