地元説明なく、建築規制と罰則に憤り
◇全県
県が九月議会で提案している「県流域治水条例」案について、建築規制が見込まれる地域でつくる「流域治水浸水危険区域想定住民連絡協議会」(山内健次会長)が七日、「このような厳しい条例の制定を強権的に急がれていることは、暴挙と言え、強い不安と不信と憤りを感じる」とする抗議文を嘉田由紀子知事に手渡し、地元の思いを訴えた。
同協議会は、条例案で二百年に一度の大雨で浸水三メートル以上が想定され、建築規制がかかる浸水危険区域に想定される長浜市、近江八幡市、竜王町の二十自治会と虎姫の治水を考える会で構成される。
条例案では、住宅などの新築、増改築を行う場合、宅地かさ上げを行わなければ、罰則がかせられる。県は年二~三戸のペースで、上限四百万円を補助する。これとは別に、避難所を設置すれば宅地かさ上げしなくてよいことになっている。
山内会長は抗議文を嘉田知事に手渡したあと、「なぜ直接関係ある自治会に説明せず、こういった条例に踏み込んだのか不自然」と厳しく批判するとともに、「すでに建築基準法で一定の建築の制限かかっているのにかかわらず、その上でさらに建築規制し、『重石』のようなバランスの悪い罰則までつけるのか」と、疑問を投げかけた。
これに対して嘉田知事は「『重石』であるのか、『支え』なのか。条例で浸水危険区域の(地元理解の上で)地域指定することで、(避難所や宅地かさ上げに)県予算を入れることができる。それが今までできなかった」と理解を求めた。
しかし、山内会長は「それは支えでなく、これは特定地域へのいじめだ。支えと言うのならば、少なくとも条例案を(県議会へ)出すまで、特定の地域に話があるべきだった。地元に全く情報を流さず、支えとは言えない」と、県の進め方に憤った。






