プレベナーとキャップバックス 東近江医師会会長に聞く
【東近江】 肺炎球菌による肺炎や菌血症などの感染症を予防する高齢者用(65歳以上)肺炎球菌ワクチンが、4月から新しいタイプに切り替わった。成人の肺炎の約2~3割は肺炎球菌によるもので、重症化すれば血管に菌が入り込んで全身に回る菌血症となり、その結果、致死率の高い髄膜炎や多臓器不全を引き起こす。東近江市医師会の小杉厚会長にワクチンの種類や効果などについて聞いた。
―なぜ今年度から高齢者用肺炎球菌のワクチンが変わるのか。
小杉 肺炎球菌には多くの血清型がある。このうちワクチンは病気を起こしやすい20種類を対象にしているが、流行の型は年を経て変わってきたため新しいワクチンに変わった。
従来のワクチン「ニューモバックス」の予防効果の持続は5年だが、新しいワクチンは10~15年程度長続きすると考えられている。
―ワクチンは肺炎をはじめとしてどのような病気の予防に効果があるのか。
小杉 肺炎球菌は肺炎を起こすだけでなく、菌が血管に入って全身に回る菌血症となって臓器の機能を失わせたり、脳やせき髄を覆う髄膜に感染して炎症を起こす髄膜炎を引き起こす。ワクチンはこれらを防ぐことができる。
―ワクチンの種類は。
小杉 2種類ある。公費助成があるのはプレベナー(PCV20)。もう一方のキャップバックス(PCV21)は全額自己負担だが、より新しい血清型を含んでいるので予防効果に優れている。
―どのような人が対象者になるのか。また、どのような人が打った方がよいのか。
小杉 公費助成があるのは原則65歳の人。ただし、糖尿病や肺疾患、腎疾患などの基礎疾患を持つ人や、70歳以上の高齢者は重症化するリスクがあるので、効果の高いキャップバックスを薦めたい。
―公費助成は。
小杉 プレベナーは公費助成があり、自己負担額は3500円。キャップバックスは公費助成がなく、任意接種となるので自己負担1万5000円ほどする。
―今まで肺炎球菌ワクチンを打った人はどうすればいいのか。
小杉 以前の定期接種でニューモバックスを打った人でも、1年経過すれば打てる。新しいワクチンの方が新しい血清型をカバーしているので、打つのが望ましい。
とくに高齢者や基礎疾患のある人は重症化するリスクが高く、ぜひ打ってほしい。
(高山周治)







