迂回寄付は修正申告済みと主張
◇全県
滋賀県議会は二十四日、臨時議会を開催し、新しい議長に県議会最大会派である自民党県議団の宇賀武氏(64)=三期=を選出した。副議長は、同県議団の山田和広氏が辞職せず、続投する異例の事態になった。
県議会の正副議長選出は、当選回数、年齢などを考慮し、一年ごとに交代するのが慣例で、県議会で過半数を握る同県議団は当初、山田副議長を議長に推す予定だった。
しかし同氏が迂回(うかい)寄付で所得税の還付を受けていたことが発覚し、二十二日の会派総会では一期県議などから批判が相次ぎ、山田氏は議長選を辞退する事態に追い込まれた。このため、同県議団は、議長に宇賀氏、副議長には石田祐介氏を充てることにしていた。
ところが二十四日の臨時議会でも、山田氏は辞職届を提出せず、同県議団代表の三浦治雄氏らが再三にわたり説得にあたったが、山田氏は「迂回寄付については、修正申告し即返金しており、問題はないと思っている。議長選は断念したが、副議長にはとどまる」として、辞職願提出を拒否。また山田氏は同日、同県議団に会派離脱届を提出した。
一方、佐野高典議長は県議会に辞職願を出して、議長選が行われ、宇賀氏が二十九票、大井豊氏(民主党・県民ネットワーク)が十一票、沢田享子氏(対話の会・しがねっと)が五票で、宇賀氏が選ばれた。
新議長に対し、副議長が留任という異例の事態を招いたことは、自民党県議団内の下剋上(げこくじょう)と長老による統治機能の崩壊を印象づけた。
なお県議会では平成六年度に、当時の田中高雄議長が辞職願を出さなかったことで、二年間議長を務めるケースがあった。
臨時県会後の会見で、宇賀氏は取り組むべき課題として、国体招致に向けた体育振興や学校でのいじめ対策、原発対策を含めた危機管理などを挙げ、「県議会が一丸となって課題解決を図りたい」と意欲を示した。
また、道州制の議論が活発になる中、議会の役割が今後ますます重要になるとして、「これまで以上に政策立案能力を高めないといけない」と述べた。
議員定数削減については「検討委員会を設置して定数削減の協議を重ねてもらいたい。二割削減は自民党が二年前の県議選で掲げていたので、自民議員の思いは一致している」と話した。
同氏は昭和六十三年十月、旧能登川町議会議員に初当選して四期務めた後、平成十六年十一月に旧能登川町長に当選し、東近江市との合併に伴い十七年十二月に退任。翌年七月の県議会議員補欠選挙で無投票当選し、これまで三期連続当選。県議会では、文教警察・企業常任委員会委員長、造林公社問題対策特別委員会委員長、議会運営委員会委員長、監査委員を歴任した。







