知事、立地県並み今後も求める
◇全県
福井県内に原子力発電所をもつ関西電力などの三事業者は、県と長浜市、高島市に対して安全対策の義務を負う原子力安全協定を五日、県庁で締結した。東京電力の福島第一原発事故以降、関電が原発立地の福井県以外の自治体と安全協定を結ぶのは初めて。
原発から半径三十キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)に入っている両市の安全確保のため、平成二十三年十二月から五回にわたり協議した。
対象となる施設は、関西電力の美浜発電所(福井県美浜町)、大飯発電所(同おおい町)、日本原子力発電の敦賀発電所(同敦賀市)、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(同)、新型転換炉原子炉ふげん(同)で、施設ごとに協定が結ばれた。
内容は、事業者に▽新増設計画の報告▽使用燃料などの輸送計画の事前連絡▽県・市職員による施設確認▽異常時の通報連絡▽損害の補償▽原子力防災対策―など十三項目を義務付ける。
ただし、長浜市は、大飯原発からは三十キロを超えるため対象外。美浜原発については、同市から三十キロ圏内にも関わらず、施設立地の福井県美浜町に隣接していないため、新増設計画の報告、輸送計画の事前連絡、施設確認は除外され、権限がやや弱い。
締結式に出席した嘉田由紀子知事は、行政や地域住民が原発に関わる「第一歩」と述べる一方で、原発再稼動などの権限をもつ立地県並みの協定を今後も求めるとした。
藤井勇治長浜市長は「決してゴールでない。むしろこれからがスタート」と美浜原発の協定充実を求め、福井正明高島市長は「(協定対象外となった高浜原発に関しても)締結へ事業者の理解、県との連携で一日でも早く整うようお願いしたい」と述べた。







