琵琶湖環境科学研究センターが調査公表
◇全県
琵琶湖環境科学研究センター(大津市)の調査で、琵琶湖の北湖深水層での溶存酸素濃度が回復していることが明らかになった。
同研究センターは昨年十月五日、北湖今津沖(北湖第一湖盆)の水深約九十メートル地点の湖底直上一メートルで、同年八月後半から九月にかけて急激に溶存酸素濃度が低下し、二ミリグラム/リットル以下になる貧酸素状態が観測されたと発表した。
その後、調査を継続したが、今年一月後半から二月前半の調査で、湖底まで溶存酸素が回復する全循環が確認されたことから、今回、今年度の北湖深水層の溶存酸素をはじめとする水質状況を公表したもの。
それによると、溶存酸素濃度は昨年九月前半に貧酸素の目安となる二ミリグラム/リットル以下まで低下したが、十月には二ミリグラム/リットル以上に回復。貧酸素状態は一か月間程度と推定している。
溶存酸素低下の原因としては、六月から七月に大量増殖した植物プランクトン(スタウラストルム)が湖底に沈降し、分解時に酸素を消費したことと、八月から九月にかけて上下層の温度差が大きく、深層水が酸素を含む上層の水と混合しにくい安定した状態であったことを挙げている。
同研究センターでは「十月初旬の溶存酸素の回復は、九月三十日の台風十七号の通過による強風により、深層水が酸素を含む上層の水と混合したことが一因と推測される。溶存酸素が回復した十月以降に、アナンデールヨコエビを始め、スジエビやイサザについても生息を確認している。また気温の低下に伴い上層と下層との水温差が小さくなり、徐々に混合が進み、今年一月後半に表層から底層までの全循環を確認した」とし、北湖深水層での溶存酸素濃度が回復しているとの認識を示した。







