県議会が全会一致で可決
◇全県
平成三年五月に発生した信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車衝突事故で、四十二人が死亡、六百人以上が負傷した。その補償によりSKRが経営悪化に陥っている問題で、大津地裁が示した特定調停案に応じる形で、県は十四日に開会した二月県議会で、同社に貸し付けた約十四億円のうち、約九億五千万円の債権放棄とSKRのための基金として六億円を積み立てる議案を提出し、県議会は全会一致で可決した。
県や甲賀市が出資する第三セクターのSKRは、遺族らへの補償金のために、県と甲賀市から約二十一億円を借り入れていたが、毎年赤字を出すなど経営悪化で返済が困難になっていたため、昨年二月に債権の放棄を求めて、大津簡裁に特定調停を申し立てていた。
今年一月に大津地裁から、県と同市は約十五億円の債権放棄▽施設の維持管理を同市に任せ、SKRは運行業務だけを行う「上下分離方式」導入―などを骨子とする特定調停条項案が示された。
これを受け、同市議会は一月末に五億二千五百万円の債権放棄を可決。県も十四日、これに呼応する形で九億五千万円の債権放棄を行うとともに、SKRが十年間(二十五~三十四年度)にわたり運行業務を行うための施設整備や維持管理を支援する基金として六億円を支出する議案を県議会に提出した。
議案を審議した県議会政策・土木交通常任委員会では「県が多額の債権放棄をする以上、SKRの経営陣も刷新すべきだ」「SKR社長らの再建案には、覚悟が感じられない」「本当に黒字になるのか」など、厳しい意見が相次いだ。結局、本会議では全会一致で可決された。
これでSKRが申し立てていた特定調停は、三月中に成立する見通しになった。






