滋賀報知新聞社が入場券プレゼント
◇甲賀
ミホ・ミュージアム(甲賀市信楽町田代桃谷)は七月七日から、信仰の対象となった聖獣、怪物を象った古代の美術品を紹介する夏季特別展「空想動物の世界―聖なる古代の物語」を開催する。会期は八月十九日まで。
古代より人が畏れ敬ってきた空想上の動物たちの多くは、ライオン、蛇、ワシやヒトが合体した姿で表され、目に見えない存在に対して抱いた様々な想いを反映している。
物語の世界に登場する動物たちは、あるものは神に従い、人や土地を守護する聖獣として、またあるものは超自然の力で災いをもたらす魔物として描かれた。
同展では、ミホ・ミュージアム収蔵の古代美術コレクションに、タジキスタン国立考古博物館や古代オリエント博物館などの作品を加えた約百二十点を通じて、メソポタミア、ギリシャ・ローマ、東南アジア、中国で生み出された聖獣、怪物の物語を探訪する。
出品作品のうち「有翼精霊形ペンダント」(アケメネス朝ペルシア、紀元前四世紀頃)は、ヒトの体にライオン頭部、直立する耳と鳥の足を持つ魔除けの守護精霊を、金の台座にトルコ石などで象眼した豪華なペンダントで、オリエントを東西にまたがる大帝国ペルシアでつくられた。鉤爪(かぎつめ)で円盤をつかむ正面向きの猛きんは、エジプトの王を永遠に守護するホルスをほうふつさせる。
「グリフィン形剣柄(けんづか)」(西中央アジアのヘレニズム時代、紀元前五世紀~紀元前四世紀)は、伝説の怪物グリフィンの頭部を象牙で造り出した剣柄で、西中央アジアのヘレニズム時代(セレウコス朝~グレコ・バクトリア王国)に創建されたオクサス神殿跡から出土した。くちばしを半ば開いて舌を巻き上げる造形や、うなじの部分に刻まれた鱗(うろこ)文様はギリシャ世界のグリフィン装飾の影響をうかがわせる。
「鳳凰形装飾(ほうおうがたそうしょく)」(中国・前漢時代、紀元前三世紀~紀元前一世紀)は、頭頂部、胸部などに緑青色のガラスが象眼され、眼や首などの象眼は失われ、穴になっている。一見、中国伝統の鳳凰形を思わせるが、頭部や猛獣のような脚部、象徴的な翼は、ユーラシアステップ由来のグリフィンに通じる。戦国時代、北方遊牧民族によってもたらされた外来要素が、瑞兆を示す動物として中国化されたのだろう。
同展の入館料は大人千円、高・大生八百円、小中学生三百円。関連イベントとして八月四日午後二時から、同館特別研究員のラプチェフ・セルゲイ氏による講演「東南アジアの空想動物」が開かれる。
なお、滋賀報知新聞社は、読者プレゼントとして抽選ペア五組に同展の入場券を進呈する。応募はハガキに住所、氏名、本紙への批評を記入し、七月五日までに〒520-0044大津市京町四丁目五―二三、滋賀報知新聞社大津本社へ。









