暴走する“クリーンセンター滋賀”<4>
◇湖南・甲賀
経営難に陥っている産業廃棄物管理型最終処分場「クリーンセンター滋賀」(甲賀市甲賀町神)を運営する(財)県環境事業公社(理事長=嘉田由紀子知事)は、経営改善のために搬入量をやみくもに増やそうと脱法行為の過積載を事実上、容認するなど、まさに“貧すれば鈍する”状況にある。
甲賀市の市民が差し止め訴訟
このような暴走を許した背景には、事業計画のずさんさ、巨額の建設費、地元への多額の地域振興費(迷惑料)が挙げられている。
公社が甲賀市や地元神区に支払うことのなっている約五十五億円の地域振興費を、県が実質的に公社を通じて支出するのは公益性がなく違法として、同市の山田克さん(72)が県を相手取り、来年度以降の未払い分約三十億円の支出差し止めを求める行政訴訟を五日、大津地方裁判所に起こした。
訴状によると、平成二十年十月から開業しているクリーンセンターの廃棄物搬入量は、開業前の計画では年間六万七千トンを見込んでいたが、実績はその三分の一程度であり、地域が受ける環境負荷は極めて少なく、甲賀市や地元に支払う地域振興費に公益性はないとした。
山田さんは「県は財政が赤字と言いながら、その一方で異常な支出をしているのは納得できない」と話した。
表は、過去十年間(県が平成二十年に調査した時点から)、全国の主要な公共関与で整備された廃棄物処分場の一覧だが、総事業費に対する地域振興費の割合は、全国平均が一四%に対し、クリーンセンター滋賀は五六%と飛び抜けて高い。
県は七月十一日、県議会環境・農水常任委員会でクリーンセンターの経営改善の基本方針素案を示したが、その中で地域振興費の精査・見直しを掲げてはいるものの、いまだに具体的な道筋は見えてこない。 【石川政実】








