見え隠れする本音に住民困惑
◇湖南・栗東
栗東市小野のRD産廃処分場問題で、県と周辺自治会の話し合いがこのほど開かれ、場内一部で実施する一次対策工(平成二十四年度予定)について協議された。工期と財政的なしばりを主張する県に対して、有害物をできる限り除去して、不安解消を望む住民の間で話し合いは紛糾した。
県の矛盾する説明に、住民側は戸惑いを隠せなかった。
「県は以前、糸口があるから一次対策で有害物を除去するといっていたのに、今度は時間的な制約があるから(一次対策区域の有害物全てに)手をつけないというのなら、従来言っていた話と違うじゃないか」。
県が掲げる一次対策案は、特措法による国の財政支援を受けながら約九か月で、木くず焼却炉周辺の土壌一万立方メートルを掘削し、この中から有害物を除去するもの。計画区域からは、環境基準を超えた発がん性のあるVОC(揮発性有機化合物)が集中して出ている。
この中で住民は「県は一次対策で有害物が埋まっていることが分かっている範囲だけでも深く掘り下げて徹底的に調べ、有害物をきちんと除去してほしい」と不安解消を求める声が相次いだ。
これに対して県は、「深さ五メートルといわず、ドラム缶や内容物がまだ見えていたら掘り下げていく」と説明しながらも、「浸透水(推定=深さ約十メートル)まで掘り下げると汚染を拡散するおそれがあるので、それ以上は難しい」と矛盾する回答を行い、住民を困惑させた。
加えて「特措法は二十四年度末で期限切れなので、一次対策はそれにあわせて実施しないといけない。一次対策で除去できなければ二次対策でとる」とした。
ただし県の方針では、一次対策も二次対策も国の財政支援が受けられる産廃特措法の適用を受けることが条件。まして二次対策は、期限切れを迎える同法の延長、その上で大臣同意による適用―の二重ハードルがある。
これについて住民側は「特別措置法が延長されなかった場合はどうするのか。まして二次対策も中途半端に終わったら、三次対策は県費で対応してくれるのか」とただした。
これについて県は「特措法への適用は環境省とやり取りする中で、適用されると感触を得ており、期限延長についても全国知事会で要望に挙げているので実現できると思う」と述べるにとどまった。
なお、県は一次対策で産廃特措法の適用を受けるため、十月中旬には住民同意を得る必要があるが、協定案はいまだ住民に提示されていない。
ちなみに昨年の有害物除去に対する住民同意は、協定案を二か月間やりとりしたが、それでも見切り発車的だった。住民の一人は嘆いた。「県は話し合いに来ているのか、それとも一方的に同意を求めているのか」と。






