琵琶湖博物館の調査で明らかに
◇湖南・草津
県立琵琶湖博物館はこのほど、研究調査報告二七号で「滋賀県のチョウ類の分布」を発表した。
この研究調査報告書では、琵琶湖博物館と地域でチョウ類を研究してきた人たちが共同で、フィールド調査のほか、過去の文献資料、県内在住の個人コレクション、県内博物館所蔵の標本調査により、滋賀県全体のチョウ類の分布とその変遷を初めて明らかにした。
その結果、県内には百二十八種類ものチョウが生息していることや、県内で分布域が拡大している種と分布域が縮小している種がいることも判明した。
琵琶湖博物館では、平成十七年度から二十年度に地域で活動している人たちと、共同研究「滋賀県のチョウ類の分布」(研究代表者=内田明彦氏)を実施した。
そして今回の調査では、七種(ナガサキアゲハ、サツマシジミ、クロマダラソテツシジミ、イシガケチョウ、ツマグロヒョウモン、クロコノマチョウ、クロセセリ)が県内で分布域を拡大していた。これらは、主に亜熱帯から熱帯域に分布する南方系のチョウである
一方、十種(ギフチョウ、ツマグロキチョウ、スジボソヤマキチョウ、キマダラルリツバメ、ウラナミアカシジミ、ウラジロミドリシジミ、オオムラサキ、ウラナミジャノメ、クロヒカゲモドキ、ギンイチモンジセセリ)が、県内で分布域を縮小していることが分かった。ギフチョウは、食草であるカンアオイがニホンジカに食べられたことにより、その個体数が減少していると推測された。






