4月10日投票の県議選動向<1>
◇大津
統一地方選のトップを飾る、四月一日告示、十日投票の県議選。四年前の前回は、嘉田由紀子知事を支援する地域政党「対話の会」が躍進し、地殻変動が起こった。今回は中央政界の政局も絡み、大津市選挙区では、先行する公明の梅村、粉川、対話の会の沢田、民主の柴田を除き、超団子レースの混戦模様になっている。(文中敬称略) 【石 川政実】
大津市選挙区(定数一〇)の昨年十二月二日現在の有権者数は、二十六万八千百七十六人と四年前に比べ一万三千七百人増加している。予想の顔ぶれは現職八人、元職一人、新人七人が争う超激戦区。ボーダーラインは前回並の投票率約五〇%とみて、八千五百票か。
逆風の中、民主現職の柴田は、支持母体の東レ労組(組合員約二千人)を中心に東洋紡などUIゼンセン同盟、電力総連、JAMなどを回り組織選挙を徹底。東レOBが市南部を固める。ママさんバレーの人脈活用も。
労組出身でない民主現職の成田は、地元唐崎学区で、消防団など、地域活動に力を注ぐ。また柴田とは連合組織を分割し、沢田の以前の支持母体である自治労、県教職員組合、JP(日本郵政)労組などで支持を訴える。
民主現職の岡崎は平成十五年の県議選で初当選し、十九年は対話の会から出て落選、昨年の県議補選では民主公認で当選。今回は地元に対話の会から石塚が立ち苦戦。旧志賀町の基礎票四千四百票に助産師の人脈で票固め。
旧志賀町から岡崎、石塚、堅田から前川に包囲され、自民現職の佐野は危機感を強める。このため地盤の真野、伊香立、真野北学区の後援会の立て直しを急ぐ。自衛隊父兄会、水産関係、堅田、志賀の両商工会にも浸透図る。
電気工事を営む自民新人の山本は、世古正から後継者指名を受けた。世古の前回の一万票の約半分を最低でも固め、まちづくりなど三十団体に所属の人脈で上積みを図る。世古の本気度が鍵。
NHK記者から転身し市議二期を務める自民新人の佐藤は「けじめをつける」と先月三十一日、副議長を辞任。市議選での得票四千三百票を基礎に、街頭活動と市議数人の支持、地元瀬田東学区推薦などで上位を狙う。
父親が大津市長の自民新人の目片は昨年の県議補選で岡崎に破れた反省から、市南部の地元清嵐学区、南郷四学区を中心に四、五千人の後援会づくりを目指す。さらに保守系四市議らで全市的な浸透を図る。
公明党は前回、大津市を重点選挙区に指定。梅村、粉川が各一万票を得票し念願の二議席を果たす。しかし、今回は重点選挙区から外れた。
梅村は「佐藤氏が同じ一里山から出馬し千五百票を取られかねない」と警戒。市議選候補と連携し市南部を固める。引退する世古の地盤の市中央に攻勢も。
粉川は、一期の実績として子宮けいがん予防ワクチン接種助成運動の成果を訴える。地元滋賀学区を核に、市議候補と市北部の小野、仰木の里を固める。
共産は前回、節木が九千百票、引退する森茂樹が八千百票で二議席確保。今回は「二人で二万四千票」を目標に、節木は中学生までの医療費無料化を訴える。六日に大津市民会館で開く同党演説会で本格稼働へ。
製薬会社で労働運動をしてきた共産新人の小島は、昨年の県議補選(落選)に続いて、今回は二回目の挑戦。節木が市北部、森の後継の小島が市南部で票割りし、市北部の住居を南部の瀬田に移す構え。森の支持者回りに奔走中だ。
前回は、沢田(社民推薦)が知事選で嘉田を支持したため、選挙母体であった連合の県教職員組合等の支援が受けられなかったが、対話の会公認で沢田、岡崎、野口陽の三人が出て、沢田のみがトップ当選。今回は新人の石塚と二人で余裕も。
造園業の石塚(対話の会公認)は、NPO仲間の元対話の会代表寺川庄蔵と平成十八年の知事選で嘉田を応援したのが出馬のきっかけ。旧志賀町で六千票、対話の会で二千票が目標。六日、嘉田知事とフォーラムを和邇文化センターで開く。
蔦田は前回、無所属で一万一千八百票を獲得。昨年七月の参院選比例区で、みんなの党から出馬し落選。今回、同党から新人の市議候補を携えて県議選に再挑戦。十九日に江田憲司幹事長が大津市のピアザ淡海で演説会を行う。
無所属新人前川は四年前の前回、自民公認で約五千九百票を獲得したが落選。昨年の県議補選にも無所属で出馬し苦杯。三度目の今回は、市北部の地元堅田学区で三千票を固め、真野北、仰木の里など市北部の票を掘り起こす。
無所属新人の礒田は前回、自民公認で出馬し約四千百票で落選。今回は無所属で出馬。「市南部の地元・瀬田南学区は今回、市議選は礒田英清、県議選は礒田武彦で一本化」(礒田)の見通しで、同学区で四千票を固めて他の瀬田学区を攻める。
【大津市(定数10)】
柴田智恵美54 民・現1
成田 政隆36 民・現1
岡崎 基子68 民・現2
佐野 高典62 自・現3
山本 進一56 自・新
佐藤 健司37 自推・新
目片 信悟45 自推・新
梅村 正61 公・現5
粉川 清美57 公・現1
節木三千代52 共・現1
小島 義雄64 共・新
沢田 享子62 対・現5
石塚 政孝52 対・新
蔦田 恵子49 み・元
前川 佳彦66 無・新
礒田 武彦50 無・新
(順不同。民=民主党、自=自民党、公=公明党、共=共産党、対=対話の会、み=みんなの党)無所属以外は、原則公認。ただし推は、推薦。






