3か月後の見通しはやや悪化
◇大津
大津商工会議所はこのほど、平成二十二年十月―十二月期の大津企業景況調査の結果をまとめた。調査結果を示す指数としてDI指数(景気動向指数)を採用している。DI指数は実数値などの上昇率を示すものでなく、強気、弱気などの経営者マインドの相対的な広がりを意味する。
景況感は全体的にみて、前四半期は円高の進行などの影響で再び悪化したが、今四半期はやや改善し、足踏み状態になった。売上をはじめ各指標ともやや改善した。
業種別では、業況判断DIが小売業、サービス業は前年比マイナス幅が縮小し、製造業では前年と不変であるが、建設業、卸売業ではマイナス幅が拡大した。先行き見通しは、製造業、建設業が悪化すると見込んでいるが、他の業種は今四半期と変わらず、設備投資においては景気の「二番底」懸念が和らいでいる感もある。
▽「前年同期比でみた業況判断DI(全体)」(「好転」―「悪化」)は、前四半期は円高の進行や個人消費の伸び悩みなどによりマイナス二九まで再び悪化したが、今四半期はやや持ち直してマイナス二四となった。小売業、サービス業は前年比マイナス幅が縮小し、製造業では前年と不変であるが、建設業、卸売業ではマイナス幅が拡大した。
▽「前年同期比でみた売上DI(全体)」(「増加」―「減少」)は、前四半期のマイナス四〇から今四半期マイナス三二とやや改善した。業種別にみると、建設業、小売業およびサービス業はやや改善したが、製造業、卸売業はやや悪化し業種間にバラツキがみられる。
▽「前年同期比でみた採算(経常利益)DI(全体)」(「好転」―「悪化」)は、前四半期のマイナス三四から今期マイナス三一とやや改善した。業種別にみると、製造業、小売業およびサービス業はやや改善したが、建設業、卸売業はやや悪化した。
▽「三か月前比でみた資金繰りDI(全体)」(「好転」―「悪化」)は、前四半期のマイナス一五から今四半期マイナス五と悪化が小休止した。不況による企業業績悪化の中で金融機関に返済軽減協力を求める金融安定化法の効果もあるとみられる。
▽「前年同期比でみた従業員DI(全体)」(「不足」―「過剰」)は、前四半期のマイナス四が今期プラス一と五ポイント改善しやや不足に転じた。業種別にみると、建設業、製造業でまだ少し過剰感があるが、卸売業、小売業で不足感が強まりサービス業は過不足なしである。
▽三か月後の見通しについては、全体の「業測は改善した今四半期のマイナス二四からマイナス二八とやや悪化する見通しをしている。「売上」は八ポイント悪化してマイナス三五、「採算」は三ポイント改善してマイナス二八の見通しである。
業種別の業況判断をみると、工事減少が見込まれる建設業は一一ポイント悪化してマイナス三九となり、円高の影響が懸念される製造業は二二ポイント悪化してマイナス二二となる見通しであるが、卸売業、小売業、サービス業は今四半期と変わらないとみている。これは景気対策効果のはげ落ちや円高などの要因により先行き不透明な中で、一進一退するという慎重な認識を示しているものとみられる。
▽三か月後の設備投資については、設備投資計画があると回答した企業の割合は前四半期の二六%から一一ポイント減少して一五%となった。製造業が前四半期の四〇%から三三%に減少し小売業が三二%から二八%に減少し、ほかのすべての業種も減少して低調である。
投資企業の投資内容の割合は更新投資が四六%で最も多く、生産力増加投資が一五%、合理化・省力化投資が八%であった。投資方針は、「今後の景気にかかわらず計画通り投資を行う」とする企業が前四半期三八%から今四半期五〇%に増えた。これは更新投資の比重が高いことに加え、景気に先行き不透明感はあるものの「二番底」懸念が和らいでいるためではないかと考えられる。






