知事を選ぶ確率は「嘉田氏50%、上野氏50%」
◇全県
この二十四日告示、七月十一日投開票の知事選に向けて、嘉田由紀子知事の政治手法に不信感を抱く山田亘宏・守山市長、獅山向洋・彦根市長、冨士谷英正・近江八幡市長など市長の有志らは十六日、政党を超えた「滋賀維新の会」を結成し、上野賢一郎・前衆院議員を応援することになった。このような波乱含みの中だけに、四年前に嘉田氏に一票を投じた 武村正義・元大蔵大臣の動向も、戦局を左右すると見られている。そこで、同氏の動きを追ってみた。 【石川政実】
「知事選は脱政党」の思いで自民党県連は、嘉田知事の対抗馬として、丸山和也・参院議員、弁護士の西川知雄氏らに、出馬要請をするが、ことごとく断わられる。そして五月二十日には、最後の望みだった山田・守山市長にも袖(そで)にされた。途方にくれた上野幸夫・同党県連幹事長らは「上野・県連会長しかいない」と最後の切り札に希望を託していく。
そんな中、上野・同党県連幹事長は同月二十日ごろ、世間話を兼ねて武村氏と大津市内のホテルで懇談。同氏は武村氏が知事時代に秘書課職員として仕え、武村氏の要請で県議選に出馬。さきがけ滋賀の県議として活躍するが、平成十三年に自民党入りし、武村氏と袂(たもと)を分かつものの、親交は続いていた。
「武村さんなら、嘉田さんと上野さんのどちらを知事に選ばれますか」と上野・県連幹事長は単刀直入に質問をぶつけた。
「嘉田さんが五〇%、上野さんが五〇%かな。嘉田さんは環境社会学者であり、上野さんは旧自治省の官僚出身だけに知事を目指すのは自然だからね。元自治省官僚と言えば、私もそうで、上野さんは後輩に当たるだけに、やはり親近感がある」と武村氏は言葉を選んだ。
これを聞いた上野・県連幹事長は「武村さんは、嘉田さんよりも、上野さんの行政能力を高く評価している」と直感したという。それは、いささか我田引水だったかもしれない。
一方、くだんの武村氏は本紙取材に「一期目の嘉田さんは、新幹線新駅やダムについては、公約にそって中止や凍結をやられた。しかし、それ以外の政策については、評価するだけの情報を持ちあわせていない。一期で、政治の世界から足を洗い、学者に戻って嘉田さんの好きなフィールドワーク(野外研究)を楽しんだらと繰り返し申し上げたが、嘉田さんにはそんな気はまったくなかった」と振り返った。
また「四年前に嘉田さんに一票を投じたが、今回は中立のスタンス」とサバサバとした表情だった。






