しがぎんの円高影響についての企業調査
◇全県
滋賀銀行のシンクタンク、しがぎん経済文化センター(大津市)は、県内企業の一~三月期の「県内企業動向調査」で、円高の進行が企業経営に及ぼす影響についてアンケート調査した。県内の企業千五百四十五社を対象に実施し、うち七百十一社(回答率四六%)から有効回答を得た。
海外とどのような取り引きや影響があるかを質問したところ、全体では「海外取引や影響はない」が約半分(四七・九%)を占めた。取引があるとした企業で最も多かったのは、「原材料や部品などが海外製」(二六・二%)で、続いて「商品が間接的に海外へ輸出される」(二一・〇%)だった。
業種別にみると、製造業では「商品が間接的に海外へ輸出される」(三六・六%)が最も多く、建設業と非製造業では「原材料や部品などが海外製」(順に一二・三%、二〇・七%)が最多となった。製造業では「直接的な輸出取引がある」(二〇・六%)や「直接的な輸入取引がある」(一九・〇%)、「海外拠点がある」(一七・〇%)といった事業の割合が他の業種よりも多くなっている。
円高が企業経営にどのような影響や効果があるかについては、影響があるとした回答の内訳は、「悪影響がある」(「かなりの悪影響がある」と「多少の悪影響がある」とした合計)が全体で三二・六%もあり、逆に「良い効果がある」(「かなり良い効果がある」と「多少の良い効果がある」との合計)は一四・三%にとどまった。
業種別では、「悪影響がある」が最も多かったのが製造業(四三・九%)で、全体の三二・六%を大きく上回った。とくに、輸送用機械(一〇〇・〇%)や精密機械(七〇・〇%)といった業種で高かった。製造業では、円高影響の為替差損による採算悪化が収益圧迫の要因になっていると考えられる。
一方、「良い効果がある」が最も多かったのが、非製造業(一七・九%)で、全体の一四・三%を上回った。なかでも、卸売業(二七・八%)と小売業(二四・六%)で「良い効果がある」とした割合が高かった。海外との取引において、円高に伴う輸入コストの低減により、為替差益を享受できているためと考えられる。
また、具体的な円高の影響や効果の内容を尋ねたところ、前述の通り「悪影響がある」とした回答は製造業に多く見られ、非製造業では「良い効果がある」とした回答が多かった。建設業では「影響が少ない」とした回答が目立った。
円高によって影響や効果がでていると回答した企業のなかで、円高対策や工夫ですでに実行している、もしくは検討しているものでは、全体の約七割が「特に対策や工夫を行っていない」と回答した。






