「4千万円は言っていない」と否定
嘉田由紀子知事を支援する県議会会派「対話の会・びわこねっと」所属のS県議はこのほど、滋賀報知新聞社の再取材に応じ、(収賄罪で起訴された)古川久巳被告(県総務部管理監)と昨年春(三月三日)、大阪市中之島にある(株)SILC本社を訪ねて、和泉玲子社長に、嘉田知事が再選出馬する選挙資金の支援を要請したことを認め、先月十七日の本紙取材で「選挙資金の要請は一切していない」としていた発言を撤回した。【石川政実】
本紙はこの十日、S県議が所属する知事与党県議会会派の「対話の会・びわこねっと」議員控え室で、先月十七日のS県議宅での取材(二月四日付けで掲載)に続いて、再度、インタビューした。
――本紙は、S議員が昨年三月三日、古川被告とともに(株)SILC本社を訪ねて、和泉社長らに面会し、「嘉田知事が来夏(今夏)に再選出馬するため、選挙資金をお願いできないか」と申し入れたとの確証を得ているが、それでも「知らない」のか。
S議員 確かにそのころ、知人である和泉夫妻に嘉田知事の再選出馬の選挙資金をお願いに行ったのは事実だ。
――ではなぜ、一月十七日の本紙取材に「行っていない」と嘘をついたのか。
S議員 記者のたたみかける質問に、言いそびれてしまった。
――いや、記者はいつも通りだった。ところで和泉夫妻に面会した折、「四千万円を都合してほしい」と要請したのは事実か。
S議員 和泉夫妻には「嘉田知事の再選出馬のための選挙資金の協力や支援をお願いできないか」と言っただけで、四千万円という具体的な額は言っていない。
――この選挙資金集めは、古川被告、または嘉田知事、あるいは知事の後援会から依頼されたものか。
S議員 だれからも依頼されていない。
――町職員の経験から沈着冷静なS議員が軽々に一人で嘉田知事の再選出馬の選挙資金を集めることは、考えられないが。
S議員 ……。あくまで私の一存だ。
――昨年三月三日以降、この話はどうなったのか。
S議員 その後は和泉社長からなんの音沙汰なく、話は立ち消えてしまった。
政治資金規正法では、“個人のする政治活動に関する寄付で政党および政治資金団体以外のものに対してされるもの”は「各年中において千万円を超えることができない」(第二十一条の三)し、「同一の者に対しては、百五十万円を超えることはできない」(第二十二条)となっている。もし仮にS議員が嘉田知事の再選出馬のため、選挙費用として四千万円を要請し、和泉社長が寄付を行い、S議員が受け取れば、政治資金規正法違反となる。つまり、S議員が違法な寄付のあっせんを行った疑惑が生まれてくる。本紙が「四千万円」の真偽にこだわるゆえんである。







