受け継ぐ技術 時代に合わせて広がる伝統
【彦根】 彦根市の「彦根仏壇」が当時の通商産業大臣(現在の経済産業大臣)から伝統的工芸品の産地指定を受け、今年で50年を迎えたことにちなみ、彦根仏壇事業協同組合の井上昌一理事長(井上仏壇)、宮川清副理事長(宮川仏壇)、伊藤晃副理事長(NANAPLUS)、吉田彰浩専務理事(吉田松蔵商店)が県庁で三日月大造知事を表敬訪問し、これまでと今後の取り組みについて報告した。
彦根仏壇の起源は江戸時代中期。それまで武具・武器の製作に携わっていた職人たちが泰平の世となったことで技術を仏壇製造に生かすようになったのが始まりといわれる。
現在、七職といわれる専門職人がそれぞれの工程を手作業で手がけており、同市を中心に高品質な仏壇製造の一大産地を形成している。
1974年5月、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」が施行されると、同年11月に同組合を発足。翌75年5月には業界としては初となる伝統的工芸品の指定を受けた。
現在では仏壇製造の他、彦根城博物館と連携し、家紋の付いたストラップやペーパーナイフの装飾など、伝統的な技術を活用した土産物も手掛けており、訪日観光客にも好評を博している。
また、今年9月28日から開催される「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」の開会式で用いられる炬火(きょか)トーチは、彦根仏壇が350年間受け継いできた技術の粋を生かして製作された。
知事室で三日月知事と歓談した井上理事長らは炬火トーチ製作について「国スポ・障スポの一助になればと様々な技術を試行錯誤し、唯一無二のものが出来た」と紹介した。
組合の取り組みについて話を聞いた三日月知事は「一朝一夕にはできない技術だ。時代の変遷とともに様々なものを作り続けているのはすごい」と述べ、「県も国スポ・障スポを機に仏壇だけではないというところも踏まえて広くPRしていきたい」と語った。
同組合では伝統工芸品指定50周年を記念し、10月10日~23日、青山スクエア(東京都)で仏壇や甲冑、現代に技術を生かしている製品などの展示即売会を予定している。







