今年は市職員10人が山頂めざす 富士宮市との親善交流も
【近江八幡】びわ湖の水を山頂に献水する「第69回富士登山」が、行われるのを前に先月26日、登山の安全を祈願するお水取り式が近江八幡市長命寺町の水ヶ浜で行われた。
日本各地に伝承される巨人、ダイダラボッチ(大太法師)が、掘り起こした土で富士山が生まれ、掘った穴がびわ湖になったという伝説にちなみ昭和32年、近江八幡市に「富士と琵琶湖を結ぶ会」が結成され、以来、毎年、富士登山が続けられ、びわ湖の水が山頂に献水されている。
これまでの富士登山は、結ぶ会と市の関係者、一般参加者を募って実施されてきたが、昨年に事業を継承した近江八幡青年会議所から、今年は他の大きな事業を抱えているので対応が難しいとの相談を受けた市が、長年継承されてきた伝統事業の継続は重要として実施することにした。
登山者の増加で富士登山の規制が厳しくなっていることなどを受け、今年は一般参加者の募集を見合わせ、市職員から参加者を募集。応募者の中から抽選で選ばれた10人が、8日早朝に公用車で市役所を出発し、富士山頂を目指すことになった。
同日、富士宮市の富士山本宮浅間(せんげん)大社を参拝したあと午後から登山を開始。その夜は8合目の山小屋で仮眠して翌日未明に出発。山頂で御来光を拝み、運び上げたびわ湖の水を「日本最高峰富士山頂剣ヶ峰」の石碑に献水することにしている。帰りは山頂の霊水「銀明水」を持ち帰る予定。下山後は、夫婦都市親善交流を続けている富士宮市の結ぶ会や市の関係者との交流会に参加する。
水ヶ浜の市神神社濱宮で行われたお水取り式には、小西理市長、結ぶ会役員、頂上をめざす市職員らが参加。富士登山の報告と道中の安全を祈願したあと、浜辺で3つの手桶にびわ湖の水を汲み入れた。
登山に参加する市職員の谷川誠さん(58)は「職員互助会の山岳部に所属し、いろんな山を登ってきましたが、富士山は初めてなので無理せずに登りたいと思います。献水は長い歴史がある伝統行事なので責任を感じています」と話した。
市では、来年は70回を迎える記念の年でもあり、一般市民も登山に参加できるよう準備を進めたいとしている。







