滋賀県平和祈念館が企画展を開催中
【東近江】 県平和祈念館(東近江市下中野町)は、第37回企画展示「記憶の中の戦場・中国―滋賀県出身の兵士が見た戦場と平和の灯(ともしび)―」を開催している。12月14日まで。
1931年(昭和6年)の満州事変以降、日本と中国は激しく衝突するようになり、日中戦争へと拡大していった。同展では、県出身兵士が見た中国の戦場を、収蔵資料と体験談を通して紹介する。
「死ぬときは『天皇陛下バンザイ』言うけどウソ
もう死ぬときは『南無阿弥陀仏』」
展示では、従軍した画家が描いた大同石仏や街並みなどの中国の風景を描いた絵ハガキ、兵士を戦地へ送る祝詞をつづった奉書紙、中国語の単語帳、内地の家族から兵士へ近況を知らせる手紙、兵士の家族から地域住民に配られた凱旋(がいせん)記念品の盃など約100点が展示されている。
また、パネル展示は、同館が過去に戦争体験者から聞き取った証言や、県出身者の部隊を解説する約50点を展示している。
この中で高島市のOさんは、日中戦争の激戦地、湖南省・衡陽(こうよう)の戦いについて、「みんな死ぬときは『天皇陛下バンザイ』と言うけど、あんなんウソやね。もう死ぬときは『南無阿弥陀仏』やなぁ。両親の顔も浮かぶしなぁ。中隊230人ほどが15人残っただけ。ほとんど全滅。私は3人で並んで伏せていたんですわ。私は真ん中におったんです。弾がピューピューときて、プスプスと体に当たってる音がする。1人は足に当たって、えぐれてて、「助けてくれ」と言うてるです。もう1人は腹に貫通して亡くなられたね」(原文のママ)と証言している。
展示はこのほか、2023年に友好提携40周年を迎えた滋賀県と湖南省との友好の歩みについても紹介している。
同館は、「県出身兵士の体験談や遺品などを通じて中国を知り、平和の尊さを考えるきっかけになれば」としている。
入場無料。月・火曜日休館。なお、学芸員による企画展示説明会が7月27日午前10時と午後3時半の2回実施される。約45分間。予約不要。詳しくは同館(TEL0749―46―0300)、または同館ホームページ。







