大学教授が農業の現状を解説
【東近江】 第一線で活躍する農業経営者らを講師に招いた「ひがしおうみ晴耕塾」が先月30日、東近江市役所で開講した。第1回講座では「水田輪作の新たな方向」と題し、龍谷大学の大門弘幸教授が登壇。農業の現状や持続可能な取り組みなどを紹介した。
東近江市や同市農業委員会などで構成される、ひがしおうみ晴耕塾運営委員会が主催。同市が誇る近畿最大の耕地面積を生かした儲かる農業経営の確立や農家のレベルアップ、また、地域農業の振興に取り組むリーダーや意欲ある担い手の育成・確保を目的に毎年開かれている市民講座で、今年で第37期を迎えた。
全6回講座で、開講式も行われたこの日は、農家や農業関係者、新規就農を考える受講生など約50人が出席。塾頭の小椋正清東近江市長は、米価格の高騰や農業の後継者不足など近年農業が抱える課題に触れ、「大きな過渡期であることは間違いない。生産だけでなく、生産者に利益が出る仕組みや経営にも目を向け、効率的な農業をこの塾で学んでいただきたい」とあいさつ。その後、農耕地の物質循環に関する研究を行う龍谷大学農学部農学科の大門教授による第一回講座が開かれた。
講座では「水田輪作の新たな方向―地力補完からみた3年4作の持続性と有機農業―」をテーマに、欧米を中心に市場が広がる有機農業の取り組みや生産方法などが、作物の生育を左右する土壌「地力」の視点から解説された。
水田を畑転換する水田輪作の課題として、排水性と地力の低下の対策を説明し、植物を通して土壌の養分を補う緑肥の工夫なども国内外の事例とともに紹介。
大門教授は「消費者の需要傾向がある有機農業を地域活性化の駆動力として活用できることを期待したい」と締めくくり、受講者は熱心に耳を傾けていた。








