研究グループが東近江で再発見
【東近江】 愛知川流域の河辺いきものの森(建部北町)で江戸時代に築造された治水施設「猿尾(さるお)」が、兵庫教育大学と琵琶湖博物館、県琵琶湖環境科学研究センターなどの研究グループにより明らかにされ、国際学術誌で今月紹介された。
猿尾は、主堤防とは別に築かれた小さな堤防で、増水時の水勢を抑えて洪水拡大を防いだ。岐阜県の木曽川沿いで現存する。建部の猿尾は、河辺林と合わせて機能したという。
この調査は、地域の伝承に基づいて2023年からスタート。ドローンを用いた高精度レーザー測量と、明治初期の村絵図を照らし合わせ、さらに建部北町の70~90代の住民の聞き取りと、現場踏査を行った。この結果、伝承のあった猿尾1基の現状を確定するとともに、新たに猿尾1基を再発見した。
規模は、▽伝承されてきた猿尾=高さ約1メートル、長さ約300メートル、▽再発見した猿尾=高さ約0・3メートル、長さ約43メートル。土砂に埋もれているため、築造時と比べて縮小している。
研究グループは、「河川の氾濫とつきあってきた歴史を明らかにできた。今後は教育普及活動を通じて記録と記憶を次の世代へ受け継ぎたい」とする。
企画展は次の通り。
▽県立琵琶湖博物館「川を描く、川をつくる―古地図で昔の堤をさぐる―」(7月19日~11月24日)
▽ 東近江市近江商人博物館「猿尾 自然と生きる先人の知恵」(7月26日~10月13日)








