1600年前の古墳時代に思いはせ 竜王町公民館 29日まで
【竜王】 竜王町公民館(同町小口)交竜フロア展示スペースで企画展示「古代の焼き物 須恵器 ~鏡山古窯址群と陶人伝承」が開かれている。29日まで。
須恵器とは、今から1600年前の古墳時代に朝鮮半島から日本に伝わった製陶技術でつくられた焼き物のこと。ろくろを用いて形をつくり、丘陵の斜面に築かれたトンネル式の穴窯を使って1100度の高温で焼き上げた青灰色の堅牢な焼き物は、古墳時代から平安時代(5~12世紀)にかけて約800年間使用されていた。
「日本書紀」には垂仁天皇3年3月条にある新羅国の王子アメノヒボコの伝承の中に「近江国鏡村の谷の陶人は天日槍の従人なり」という一文があり、この「近江国の鏡村」は現在の地名「鏡」を指すと考えられ、この鏡地域を含む竜王町北西部から野洲市南部にかけて広がる鏡山の山麓には50カ所を上回る須恵器を焼いた窯跡が確認されている。
未知の窯を含めれば総数150基以上にもなると予想される県内最大規模の須恵器生産地「鏡山古窯址群」にフォーカスした同展では、窯跡で発掘された須恵器および、鏡山から東に延びる支尾根上に築かれた「三ツ山古墳群」で発掘された須恵器などを展示。「鏡山古窯址群」での須恵器生産から古墳に納められるところまでを一体的にまとめた展示は今回が初になるという。
同町生涯学習課は「最近の発掘成果も含めた展示。調査ではかつての文官が着用していた衣服に使われていた金具なども発見されており、ヤマト政権下で組織された須恵器工人『陶人』がこの地で確かに働いていた証拠とも言える。展示を通じて歴史のロマンを感じてもらえたら」と話している。
公民館の開館時間は午前8時半から午後10時まで。








