26日まで 五個荘図書館
【東近江】 明治時代につくられた引札の展示が、五個荘図書館で開かれている。近江商人を多く輩出した五個荘地区ゆかりの商店などが発行した引札約30点が並び、今展に引札を出展した収集家の北川純一さん(75)=東近江市五個荘伊野部町=は「商いで拠点を置いた京都、大阪、東京と当時の近江商人が精力的に活動していたのが引札から見て取れる。カラフルな絵柄も楽しんでもらえたら」と話す。
引札は、年頭のあいさつ回りや開店の案内、大安売り時に、商店が取引先などに配布していたチラシのようなもの。印刷技術の向上とともに、江戸時代から昭和にかけて出回った。その大胆な絵柄と色調が引札アートとして愛好家に親しまれ、また、地域の暮らしや歴史を知る資料としても博物館などで残されている。
今展では、近江商人発祥の地の一つ、五個荘地区周辺の近江商人や商店にゆかりある明治時代の引札を展示した。恵比寿や大黒、松竹梅など商売繁盛の縁起を担いだ絵柄が多く、華やかな見た目で商いの活気を表現している。
外村與左衛門や伊藤忠兵衛、阿部市太郎など、当時の全国長者番付の上位に名を連ねた近江商人の商店の引札が並ぶほか、京都や大阪、東京など商いの中心地で配布された証拠を示す文字も見て取れ、近江商人が手広く活動していた背景も知ることができる。また、菓道冨来郁や中澤酒造など現在も五個荘で営む商店の引札も展示している。
これらの引札は、収集する北川さんらが出展したもの。北川さんは古書展などで引札を集め、現在約130点を所有。資料としての価値も高く、これまでに東近江市内の各地区に焦点を当てた引札展にも協力してきた。
北川さんは「絵柄も豊富で、近江商人の活躍が分かる引札展。資料としても楽しめるところがたくさんある」と魅力を語る。
展示は26日まで。月、火曜日休館。問い合わせは、五個荘図書館(TEL0748―48―2030)へ。







