第74回社会を明るくする運動
【全県】 犯罪や非行のない社会をつくるため、罪を犯した人たちの立ち直りに協力してもらえるよう地域住民に働きかけていく「社会を明るくする運動」の今年度の活動推進に向け、このほど県庁で岸田文雄内閣総理大臣の協力依頼メッセージが大津保護観察所の宮山芳久所長から三日月大造知事に伝達された。
同運動は、1951年から始まり、今年で74回目を迎えた。県内でも地方行政機関や更生保護関係団体などが同運動推進委員会メンバーとして年間を通して活動を展開している。7月は再犯防止推進法で「再犯防止月間」と定められていることから、同運動の周知を改めて図り、強く啓発する強調月間とし、そのスタートとして、毎年、総理大臣から知事へのメッセージ伝達式が実施されている。
5月の事件受け関係団体が知事と意見交換
取り組みを後退・停滞させないために
今年は、5月に大津市の保護司・新庄博志氏が更生を支援していた保護観察中の男に殺害された事件が発生したことを受け、伝達式の前に県保護司会連合会など県内の更生保護関係団体の会員らと大津保護観察所職員らが知事室で三日月大造知事に現状の思いや活動内容について伝えた。
県庁本館正面玄関前で行われた伝達式では、参加者全員で新庄さんに黙とうし、今年の運動として宮山所長が「凶悪な事件が起きた後、罪を犯した人の更生についての理解を促すこの運動はなかなか一般には理解が得にくく感じる。しかし、このような時期だからこそ運動を充実させ、地域の人たちに犯罪をした人の立ち直り支援への理解を深めてのもらう意義が重要だ」と述べた。
岸田総理からのメッセージを受け取った三日月知事は、「5月の事件は非常にショックで悲しいが、このことで再犯防止や更生保護の取り組みが後退や停滞することがないように、また、がんばって更生しようとする対象の人たちやその活動を支える人たちに偏見や差別の目が向くことがないように、みんなで力を合わせて頑張っていかなければならない」と語った。
伝達式後、記者団の取材に応じた県保護司会連合会の漢正史会長は「知事はしんしに話を聞いてくれた。更生保護の活動がますます発展していくこと念じている」と述べ、続けて「そのためには県民の皆さんの更生保護に対する理解と『社会を明るくする運動』や我々の活動について知ってもらい、各市町が作成した再犯防止計画が見直される5年後にどのようになっているかということをしっかりと考えてほしい」とし「再犯をおこす人、罪を犯す人というのは地域から孤立している。経済的な問題、就労の問題、住宅の問題、家族などとの関係など、いろんな面で問題を抱えている人が大半だ。その人たちを悪という目で見るのではなく、その人たちを地域の中で援助していく、自分たちの問題として考えてほしい」と語った。







