県社会福祉協議会が独自に県内の状況を調査
【全県】 滋賀県社会福祉協議会(草津市笠山7)では昨年10月20日~11月30日にかけ、コロナ禍の特例貸付や総合支援資金(初回)を利用した県内在住者1万8706人のうち無作為に抽出した1万227人を対象に「コロナ過での暮らしに関する調査」と題したアンケート調査を実施。このほど、同調査の分析結果として「90%を超える人が貸付に満足している反面、85%が今後の返済に不安を抱えており、かつ生活の立て直しには至っていない」として取りまとめ、公表した。
コロナ禍で経済的に困窮した人を対象に全国一斉で実施された「緊急小口資金等生活福祉資金特例貸付」(コロナ特例貸付)は県内でも約2万世帯が利用、貸付総額は約241億円だった。
昨年5月から返済が始まったことに応じ、県社協では市町社協と連携し、個別訪問によるフォローアップ支援を実施している。一方、「コロナ特例貸付」は生活上の課題にどう対応し、利用者は現在どのような生活を送っているかといったことは十分に明らかになっていなかった。
そこで県社協では同貸付制度の意義と課題を確認し、生活福祉資金貸付事業とフォローアップ支援への取り組み方を検討するための資料として、全国的にも例のない今回の調査を実施した。
同調査結果によると、「コロナ特例貸付」の満足度は回答全体の91・3%が「とても満足」か「やや満足」となった。一方、今後の返済に関する不安については全体の84・9%が「とても不安」、「少し不安」を選択しており、特に償還猶予中の人の74・4%が「とても不安」としている(グラフ参照)。
また、低所得世帯(等価世帯月収10万円未満の人)はコロナ前では27・5%だったが、コロナ過は65・3%と増加。現在では42・9%と収入は回復しつつあるが、コロナ前ほどの収入には戻っていない、つまり生活の立て直しまでは至っていないことが分かった。
さらに、回答者の75・3%が特例貸付申込時は「とても厳しい」家計状況で、特にひとり親世帯で顕著に「とても厳しい」が選択された。現在では大幅に改善しているものの、依然として回答全体の40・5%が「とても厳しい」を選択している。
特例貸付申込時の困りごとは「仕事に関すること」(74・6%)、「住まいに関すること」(43・9%)、「病気や障害、介護に関すること」(43・8%)が多かった。現在は仕事に関する困りごとは減少しているが、病気や障害、介護に関する困りごとはやや増加している。
その他、全国と比較して県内からコロナ特例貸付を利用した人は「幸福度が低く、孤立しがちな人が多かった」ことも分かった。
県社協では同調査結果を踏まえ、「コロナ特例貸付利用者の大半は、平時は生活福祉資金の対象とはならないが、1か月給料が入らなかったり、時間外勤務の縮小により手取りが減ると生活が困窮する状況にある人が多いことが分かってきた」とし、「社協では“待ち”ではなく“プッシュ型・アウトリーチ型”の相談支援活動を着実に実施し、一人ひとりの生活困難の背景にある課題に丁寧に対応する方向性を明確に持ち、今後も取り組んでいく」としている。







