【全県】 持続的な賃上げの気運醸成に向け、このほど滋賀労働局の呼びかけで県と労働者団体、使用者・経済団体の代表者が協議する「地方版政労使会議『滋賀県働き方改革推進協議会』」が県公館(大津市京町4)で開かれ、参加者らが「適切な価格転嫁を伴う持続的な賃上げの推進による県内企業の成長と労働者の所得向上、の実現を目指して」と題した共同メッセージを発信した。
2024年春季の労使交渉にあたり、昨年来、岸田文雄内閣総理大臣と労使団体の関係者において政労使間の意見交換が実施されており、今年1月22日には岸田総理から「政労使の意見交換といった議論を地方にも波及させるため地方版政労使会議を積極的に開催するよう」指示が出されていたことなどを受け、滋賀労働局は適切な価格転嫁を伴う賃上げによる、県内企業の成長と労働者の所得向上を図ることを目的に1回目の同協議会開設を調整した。
当日、行政側として三日月大造知事、小島裕・滋賀労働局長、労働者団体側として連合滋賀の白木宏司会長、使用者・経済団体側として県商工会議所連合会の廣瀬年昭・専務理事、県商工会連合会の上西保会長、県中小企業団体中央会の北村嘉英会長、一般社団法人滋賀経済産業協会の黒川健・副会長が出席した。
会議では、行政側から賃上げに向けて進めている施策が紹介され、各団体から「賃上げのための資本が中小企業にはない」、「特に労務費の価格転嫁を進めなければならない」といった意見が挙がった。
それらを踏まえ、共同メッセ―ジでは「事業の継続や持続的な成長、労働者の所得向上を実現するためには、新たな付加価値の創造による『成長』と、公正・適正な取引や賃上げを含む人への投資による『分配』の好循環を生み出すことが不可欠」とし、(1)価格転嫁・賃上げに取り組む県内企業に対する支援および情報共有(2)生産性の向上、リスキリング等人材育成に取り組む県内企業への支援および情報共有(3)パートナーシップ構築宣言の県内企業への周知(4)「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の県内企業への周知(5)賃上げ促進税制の県内企業への周知(6)賃上げおよび人材確保・人材育成に向けた各種助成金・補助金のけない企業への周知(7)女性、高齢者、障がい者、外国人等、誰もが安心して働くことができる職場環境づくり(8)県内企業への調査等を通じた情報収集および情報共有(9)その他、価格転嫁・賃上げ、働き方改革を推進するために必要な事項―の9項目について連携して取り組んでいくことを盛り込んだ。
協議会後、記者団の取材に応じた三日月知事は「各団体のトップがこうして直接意見を交換することにも大きな意義がある。今回で終わりでなく、定期的に設けていければ」と述べ、連合滋賀の白木会長は「賃上げを一過性のものにしないためにも構造的な賃上げが必要。この協議会で示された意見なども元に、今年度の春闘に臨み、昨年度以上の賃上げを実現させるための労使交渉につなげていきたい」と意気込んだ。







