収蔵資料のデータベース公開など「身近に触れて来館のきっかけに」
【全県】 滋賀県平和祈念館(東近江市)は、これまで遅れがちだったデジタル化への対応を進めて情報発信力を強めようとしている。インターネットなどを通じて身近に戦争の記憶に触れてもらう機会を提供し、来館のきっかけづくりにするのが狙いだ。(高山周治)
同館の年間来館者数は、開館年の2012年は4万人を超えていたが、近年は目標の3万人対して2万人弱(学校関係1万人含む)。広報活動や出前授業に力を入れているが、県南部や北部からの来館が伸び悩んでいる。
デジタル化の取り組みは2022年度~24年度の3カ年をかけて、(1)ホームページのリニューアルのほか、(2)戦争体験談や戦争資料のデータベースの公開、(3)県内の戦跡紹介のDVD化―が3本柱。
同館のホームページは、従来から見づらい、更新が遅いとの指摘があった。3月中旬に公開されたホームページはデザインを一新し、自館で最新情報への更新を積極的に行えるようにし、スマホにも対応できるようになった。
また、データベースの公開は3月から、ホームページのギャラリーに「バーチャル語り部・収蔵資料データベース」を公開。現在は同館の収蔵資料5万点のうち、子どもの絵や守山空襲、ビルマ戦線に関連する戦争体験談や関連資料の500点を閲覧できる。
検索方法は、関心のあるキーワードを入力するか、または分類の中にある地域別の項目から出来事を選択する。
例えば、「日の丸」を入力すると、ビルマ戦線のインパール作戦に従軍した兵士に贈られた日の丸の寄せ書き、日の丸や戦闘機の絵をあしらった子ども用の茶碗などの写真や内容が表示される。
今年度は地元の陸軍八日市飛行場関連を含む1000点以上を予定しており、次年度以降も整理を進め、平和学習や地域の調べ学習に役立ててもらう。
戦跡紹介のDVD化については、昨年度に湖北・湖西編を制作し、動画サイトのユーチューブでも閲覧できるようにした。約20分の映像で、列車を敵機の攻撃から守るためトンネルを掘って隠した岩脇列車壕(米原市)など12の戦跡を映像やイラストで紹介。23年度は「湖南編(大津、湖南)」、24年度は「湖東編(東近江、湖東)」に取り組む。
同館は、「デジタル化は関心を広げるための入り口。今まで、平和祈念館を知らなかった人にも関心をもってもらい、ぜひ来館して本物の資料を見てほしい」としている。









