「令和の大調査」へ協力確認 新発見への期待高まる
【県・近江八幡・東近江】 今年度から始まる「特別史跡安土城跡調査・整備事業」に向け、11日、土地所有者のそう見寺、城跡所管自治体の近江八幡市と東近江市、史跡管理団体の県が覚書を締結した。
同覚書は、長期で20年間を予定している調査・整備の全体計画となる「特別史跡安土城跡整備基本計画」を県が3月末に作成したことを受け、同計画に基づく調査・整備事業を円滑に進めることを目的に結ばれた。安土城跡はこれまで昭和、平成時代にも大規模な調査が実施されてきたが、関係者が覚書を交わして臨むのは今回が初となる。
締結式は大津市京町4の県公館で行われ、そう見寺の加藤耕文住職、近江八幡市の小西理市長、東近江市の小椋正清市長、県の三日月大造知事が出席。三日月知事が加藤住職に同計画を贈ったのち、出席者らが覚書に署名した。
覚書の内容は、▽滋賀県・近江八幡市・東近江市とそう見寺は、国民共有の財産であり、歴史文化遺産としての特別史跡安土城跡の価値を大切に守りながら、将来に向けて保全し、さらに顕彰を行うこと。▽調査・整備事業の実施にあたり、文化財保護法を順守し、土地所有者であるそう見寺の権利を尊重すること。▽そう見寺は、事業に全面的に協力すること。▽覚書の有効期限は、調査・整備事業が終了するまでとする――の4点が記されている。
署名後、加藤住職は、「この調査を機会に、安土城址(じょうし)のことを全国に知ってほしいし、4者が協力することで新しい発見があることを期待している」と述べた。
また、小西市長は「新しい時代を切り開いたヒーローである信長公の安土城の謎が少しでも解明されることをうれしく思うし、ワクワクしている」と期待を語り、小椋市長は「歴史上の事実の解明になるよう、市としても精一杯協力し、良い成果を出していきたい」と語った。
覚書締結を受け三日月知事は「天主台の構造の解明や信長公が取り組んだ多文化共生の姿を知ることにつながる成果が出れば」と述べ、「知事としても重要なテーマと位置づけているこの『令和の大調査』をしっかりとやり遂げたい」と意気込んだ。
現地での調査は今年秋頃から本格的に開始する予定で、まず、天主が焼け落ちた場所とされる安土山東~北側地区の調査などに着手する。同地区に本格的調査が入るのは今回が初となり、調査結果に期待が高まっている。








