自民堅調、チームしが伸び悩み
【全県】 9日投開票された県議選(定数44)は、維新が初参戦し、大阪府、市のダブル首長選の追い風に乗って、新たに大津市選挙区などの3議席を獲得して足がかりをつくった。そこで本紙は記者座談会を行い、三日月県政に与える影響や憶測が出ている衆議院の解散総選挙を展望した。(高山周治、羽原仁志、古澤和也、矢尻佳澄)
―チームしがを脅かす維新。
B 維新新人が当選した草津、湖南では、第2会派「チームしが県議団」の現職が相次いで落選した。県南部の草津は、大阪通勤者が多く「維新の空気」を持ち帰る地域で、維新候補がトップ当選を果たした。
A 旧民主系議員で構成する「チームしが」(2減の12議席)の後退で象徴的なのは、中堅議員の塚本茂樹氏(立民公認)が維新新人に及ばなかった湖南市だ。前々回の知事選から与野党相乗りで「知事与党」として差別化できず埋没していた。
―県政への影響は。
B 大津で当選した河村浩史氏(同党県総支部幹事長)は、交通税について「現状では反対。まずは身を切る改革をしないといけないし税金の無駄遣いもある」と疑問視している。
C 交通税は近江鉄道存続のため提案していると誤解されているが、本来は県全体の公共交通維持を視野に入れたものだ。ある意味、良い方向の議論がなさればいいね。
―自民は単独過半数には及ばなかったが、第1党の22議席(2増)と堅調だった。
A 政権与党の強みを生かして、国政との連携をアピールして票を積み上げた。現有議席を上回る候補を立てた5選挙区の行方が、勝敗を左右するとみられていた。
D なかでも東近江・日野・愛荘(定数5)は、現有3議席より多い4候補を擁立し全員が当選した。地元の小寺裕雄衆院議員は「維新の党勢拡大の可能性が今後あり、うかうかはしていられない」と、勝って兜の緒を締めていた。
―今回の県議選では、不適切な言動などが問題視され政倫審にかけられた大野和三郎氏(彦根・犬上)が辛勝した。
B 今回初めて自民公認で臨んだ。共産県委員会の石黒良治委員長は「大野氏がやったことの真相は解明されていない。不正・腐敗・圧力については県委員会として追及していく」と厳しい。
―岸田政権の支持率が上向くなか、衆議院の解散総選挙がささやかれている。
A 自民堅調の結果を受けて新2区(長浜、彦根、東近江などの11市町)の候補となる上野賢一郎衆院議員は「地域をしっかり回って応援してもらえる人を増やしたい」と自信を深めている。伸び悩んだ立民で、同じ2区候補の徳永久志衆院議員は「各選挙区の戦いぶりをみて反省したうえで、全体の構図を考えていかないといけない」と戦略の練り直しを迫られている。(連載終わり)








