【全県】 国土交通省土地鑑定委員会による「令和5年地価公示」がこのほど行われ、県内の調査結果では全用途の平均変動率が15年連続でマイナスとなった。県は「2009年以降、県内では地価全用途の平均変動率対前年比の下落が続いており、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、21年は下落幅が拡大したが、昨年、今年と徐々に下落幅は縮小している」と評価している。
地価公示は、同委が毎年1月1日時点で、標準地の1平方メートル当たりの正常な価格を公示する制度。今年、県内で調査されたのは、用途別に住宅地241地点、商業地87地点、工業地18地点。
県全体の概況は、全用途の平均変動率がマイナス0・1%(前年マイナス0・5%)となった。地価の動きは大津市と県南部のJR駅から徒歩圏内の住宅地などを中心に横ばいか上昇地点が見られるが、人口減少が続く地域やバス圏など利便性の低い地域を中心に下落地点が見られる「二極化傾向」が継続している。
用途別の平均変動率を見ると、住宅地はマイナス0・6%と15年連続でマイナスとなったが、下落幅は前年(マイナス0・9%)より縮小した。県南部地域の草津市、栗東市、守山市、野洲市では平均変動率が前年に引き続きプラスとなり、上昇幅も拡大した。一方、その他全ての市町は、マイナスとなったが、上昇地点数では前年(10地点)より増加した17地点となった。人口が減少している地域や利便性の低い地域、開発から期間の経過した住宅団地などでは下落基調が続いている。
商業地はプラス0・7%となり、前年の横ばい(0・0%)から上昇に転じた。大津市と南部地域では、5市すべての平均変動率が上昇し、駅前や郊外型路線商業地などで収益性が高まっている地点を中心に、上昇幅が拡大している地点がみられた。その他の地域では、近江八幡市がプラス1・8%と前年(プラス1・1%)より上昇幅を拡大してさらに上昇したほか、豊郷町がプラス1・3%となり、前年(マイナス0・4%)の下落から上昇に転じた。一方、郊外の大型商業施設などへの顧客流出に伴う集客力の低下、人口減少、高齢化の影響などにより、前述以外の市町は下落基調が続いている。草津市・栗東市・野洲市の3市が横ばいからプラスに、大津市、守山市はマイナスからプラスに転じた。その他の地域では、近江八幡市が横ばいからプラスになった以外は、郊外の大型商業施設などへの顧客流出に伴う集客力の低下、人口減少、高齢化の影響などにより、下落基調が続いている。
工業地はプラス2・6%となり、9年連続で上昇、前年(プラス1・2%)より大幅に拡大した。大津市・南部地域・甲賀地域・東近江地域では、名神高速道路や新名神高速道路の沿線を中心に、13地点すべてが上昇している。また、湖北・湖東地域では、2地点が上昇、2地点が横ばいとなり、下落地点はなかった。
住宅地価格1位の地点は11年連続JR南草津駅近くの草津市南草津1丁目のマンション、商業地価格1位の地点は4年連続でJR草津駅前にある草津市大路1丁目の「第2南洋軒ビル」となった。








