17日投開票の大津市長選立候補予定者アンケート
十日告示、十七日投開票の大津市長選に向けて本紙では、立候補予定の現職の越直美氏(40)、前県議の蔦田恵子氏(54)、メディアプロデューサーの川本勇氏(56)、共産党県委員会副委員長の川内卓氏(60)にアンケートした。そこで、集団的自衛権の行使容認の安全保障法制と、高浜原発(福井県)の再稼働についての回答や言動を紹介してみた。
安保法制については蔦田氏が明快に支持している。昨年六月の会見で集団的自衛権に理解を示した越氏だが、本紙アンケートでは「慎重な議論が必要」とスタンスが変わったものの、一定の理解を示しているのは事実。
これに対し川本、川内両氏とも安保法制は「違憲」と明確に反対。原発再稼働については、蔦田氏は「国の責任で判断すべき」と事実上の容認とみられるのに対し、越、川本、川内の三氏は反対だ。
■安保法制■
● 越氏 一定の理解示す
越氏は昨年六月の定例会見では、集団的自衛権について「しっかり日本を防衛するためになにをすべきかということを時代の変化に併せて考えるべきだ。集団的自衛権そのものに否定的な考え方はあまりもっていない」と理解を示していた。
本紙への回答では「国の安全保障については、国民の安心・安全のために、責任ある対応が必要であるが、最も大切なことは、国民との合意形成であり、慎重な議論がなされるべきと考える」とした。
● 蔦田氏 戦争抑止力で賛成
昨年九月県議会の「安保法制の廃止を求める意見書案」採決で反対した蔦田氏。アンケートの回答でも「東西冷戦の崩壊後、世界は流動化し大規模テロが多発している。最早自国だけで国が守れる時代ではない。国際的にも認められている集団的自衛権の行使など安保法制の制定により、他国と協力して戦争を防ぐための抑止力が求められている。同時に、外交も自国の平和と国際秩序を如何に守るかということであり、国家の最重要課題である」と支持のスタンスだ。
● 川本氏 ジョン・レノンと共に
ミュージシャンでもある川本氏が最も影響を受けたのはビートルズだった。とくに『イマジン』などの曲で、愛と平和を訴えたジョン・レノンを敬愛する。
そんな同氏の回答は「さきの通常国会で成立した安全保障関連法については、多くの憲法学者や歴代の元内閣法制局長官などが日本国憲法の立憲主義に反すると指摘しており、同じ考えで違憲の立場です。集団的自衛権の行使を可能にする安保法制には、明確に反対」と表現者としてノーだ。
● 川内氏 大津から戦争法廃止へ
川本氏が感性から「ノ―」なら、筋金入りの共産党員である川内氏は「大津市から戦争法(安保法制)廃止の一大メッセージを発したい」と党是として「ノ―」だ。回答では「集団的自衛権の行使は、憲法九条違反であるとともに、一内閣の閣議決定で解釈変更するやり方は立憲主義に反し、認められない。この安保法制について、廃止を求めて市民団体が推す候補者を野党が共同して擁立する動きが進んでいる。全国平和市長会議を呼びかけ、安保法廃止を大津から発信する」としている。
■高浜原発再稼働■
● 越氏 避難体制の実効性高める
越氏は昨年十一月、福島第一原発事故で原発から四十七キロ先が居住制限区域になったのを踏まえ、市北部を対象にした避難計画を策定した。
同氏は「原発に依存しないエネルギー社会に向けて取り組むことが重要であり、安全性が確認されていない原発の再稼働はすべきでない。周辺自治体として、万が一に備え、防災計画・地域避難計画の見直し、避難体制、防護体制、モニタリング体制の実効性を高める」と回答した。
● 蔦田氏 再稼働は国の責任で判断
昨年六月・九月定例県議会で「高浜原発の再稼働を行わないよう求める意見書」の採決で退場した蔦田氏。アンケートの回答では「原発の再稼働は、国の責任で判断されるべきであり、大津市長には原発再稼働に関して権限はない。安全協定を立地県並みに引き上げることを求めると共に、原子力防災の充実に向けて、国・県・市が一体となった避難誘導体制を構築する。原発に代わる安全で、環境に良い、安定した電源が一日でも早く開発されることを切望する」とした。
● 川本氏 『マザーレイク』が許さない
琵琶湖を愛する思いから、川本氏はヒット曲『マザーレイク』をつくり、今も歌い続ける。そんな同氏だけにアンケートも「福島第1原発事故にみられるように、絶対の安全はない。万一とはいえ、事故が発生すれば、近畿千四百五十万人の水源地である琵琶湖(マザーレイク)への影響は想像もできない。また、未来を担う子どもたちの心身の発達にも影響が大きい」として原発再稼働には反対だ。
● 川内氏 市民守るために再稼働反対
国に対して原発からの撤退を強く求める川内氏の回答も「福井県にある原発が福島のような事故を起こした場合、琵琶湖を含む広範な地域が放射能に汚染されることが滋賀県の調査でも明らかになっている。使用済みの核燃料の処理も決まらないまま、原発を運転すべきではない。市民の命を守ることは市長の最大の使命であり、いかなる条件付きでも原発の再稼働は認められない」と反対の立場だ。






