湖岸に比べ中心市街地の活性化は置き去り
大津市長選(一月十日告示、十七日投開票)は告示まであと一か月に迫った。そこで本紙は前回に引き続き、市長選の争点のひとつで、衰退が叫ばれて久しい大津市の中心市街地(JR大津駅周辺~浜大津地区)の活性化について課題を探った。(高山周治)
ナカマチ商店街は一進一退
今年四月、中心市街地のアーケード街「ナカマチ商店街」の空き店舗に、有名洋菓子店など九店舗がオープンした。
仕掛けたのは民間のまちづくり会社「百町物語」。取締役常務の中嶋左近氏は「さらに来年度まで三~四店舗開きたい」と、空き店舗対策に力を入れる。ただし、誘致はそう容易ではない。
「買い物客が郊外店へ流れる中、さらに商店街にあったスーパー西友が四月に閉店し、人通りは以前より減った。このため業者に新規出店を持ち掛けても、『採算が取れない』と二の足を踏まれる。市は、出店を呼び込めるように、まちの将来像を明確に示してほしい」と要望する。
大津市の取り組みを振り返ってみると、平成二十年七月から中心市街地活性化基本計画(~同二十四年度)を策定し、旧大津公会堂の改修や湖岸にカフェを整備して誘客を図った。
後に続く二期計画(平成二十五年度~同二十九年度)では、主にJR大津駅西地区整備、大津駅前商店街再整備、県庁周辺県有地活用促進などに取り組んでいる。
このうち大津駅西地区整備では、テナントとマンション(約百八十戸)の再開発ビルは平成二十五年十一月に完成。残る密集住宅地の区画整理の完了は、当初よりも三年先の同三十一年度にずれ込んだ。
また、老朽化したJR大津駅は、外壁塗装を来年三月末までに完成させ、駅周辺の活性化のきっかけにするとしているが、「抜本的な対策になっていない」との声も上がっている。
このような対策の結果、同市都市再生課は「湖岸の観光客は増えており効果は少しずつ出はじめている」と、一定の手ごたえを感じている。
しかし、まちなかのにぎわいは戻っていない。例えば、一期の中心市街地活性化基本計画の全四十九事業のうち、七割の三十四事業が未実施だった。また、二期計画のメーン事業のひとつである大津駅前商店街再整備は、実施のめどは立っていない。
一期~二期を含めて空き家の町家活用は、平成二十年度から七年間で、約二百戸(市推定)のうち四戸にとどまる。
これについて同市都市再生課は「住民には様々な思いがあり、事業を進める上で必要な合意形成が難しい」と責任転嫁する。目片市政から越市政へ移っても、中心市街地の活性化はほとんど効果が上がっていない惨状となっている。







