洛南高校陸上部 山川夏輝選手 走幅跳 五輪出場目指して飛躍中
滋賀陸上界“ビッグ4”と呼ばれているアスリートの一人、走幅跳の山川夏輝選手(18)=能登川中学校出身=。今や世界が注目する百メートルの桐生祥秀選手=彦根南中学校出身=と三段跳の犬井亮介選手=竜王中学校出身=、四百メートルハードルの高野健選手=粟津中学校出身=のビッグ4メンバーとともに、洛南高校陸上部で競技に打ち込んできた。三年間の集大成として、二月の室内陸上に挑む。
滋賀のビッグ4で充実の高校生活
山川選手が本格的に陸上競技(走幅跳)を始めたのは中学生から。一年生で四メートル九八を記録して県一位となり、ジュニアオリンピックに出場。「あの試合で僕の世界観が変わった」。
二年生で六メートル四〇を跳ぶと「全国で戦う覚悟」ができ、三年生のときに六メートル八二で県記録を更新、秋の県大会最優秀選手賞に輝いた。初の全国大会では足首の疲労骨折で五位。「小さい頃からゲームでも負けるのが大嫌いなほど、相当な負けず嫌い。悔しい思いが残り、勝つにはどうすればいいのかを常に考えるようになった」という。
同じ全国の舞台で戦ううちに桐生・犬井・高野の三選手と強い仲間意識で結ばれ、坊主頭に抵抗感があったものの“インターハイでの総合優勝”を共通目標に洛南高校陸上部への進学を四人で決めた。
「先手を切ったのは僕だった」と語るように、初試合で七メートル一五、京都府予選会でも七メートル二四とエンジン全開で、一年生ながら全国インターハイに桐生選手と二人だけ出場。しかし、結果は予選落ち。続く山口国体も決勝進出を果たすものの六位だった。
ここで腐らなかった。「次はどうすれば記録が伸びるかを考え抜いた。負けていなかったら冬季練習も頑張らず、浮かれた気分でズルズル落ちていったと思う。負けて得るものが多く、僕にとって負けが正解だった」と、負けた悔しさをバネに飛躍へとつなげた。
壁を乗り越えた二年生は、七メートル台を連発する安定期に突入。全国ランキング二位で迎えた全国インターハイ。「闘争心にあふれ気持ちのコントロールができず、足が全く合わない」大失態を繰り広げ、まさかの予選落ち。洛南高校の総合優勝がかかっていたこともあって「手ぶらでは帰れない」と始めて間もない三段跳に集中、七位入賞を果たしてチームに貢献した。
そして、三年生の近畿地区予選会で追い風参考記録ながら七メートル七三の大ジャンプを見せ、七メートル五八の自己ベスト(京都府高校記録)でぶっちぎりの優勝。優勝候補と目された全国インターハイだったが、両足けいれんのアクシデントが襲う。「普段はやらないが、このときは観客に手拍子を求めた。足の痛みが忘れられるかも」との思いから一人で考えた策だった。不屈の精神で七メートル八五の驚異的跳躍(大会記録七メートル七七)を見せたものの、惜しくもファウル。最終的に四位、三段跳は自己ベストを出して五位に入り、洛南高校総合優勝二連覇を引き寄せた。
「こんなにも全国で戦える選手になれるとは思ってなかった。素質ではなく、練習と努力があって生まれたものだと思う。(ビッグ4の)四人が出会えたことも奇跡であり、その存在が本当に大きくて充実していた」。そう振り返る山川選手は、中学三年生のときにも出場した二月の室内陸上で、高校三年間を締めくくる。
また、走幅跳日本記録保持者のコーチがいる日本大学への進学が決定。「日本一を目指すところから始めたい。大学一年目から攻めていって上位に食い込み、日本選手権でいつか優勝したい。最終目標はオリンピック出場。自分の意志をしっかりと持ち、これからもっと実力を積み上げて記録を更新していきたい」。さらに、山川選手は、チーム滋賀としてビッグ4で国体に出場するのを楽しみにしており、将来、陸上競技の選手育成に携わる夢も温めている。









