チェックシートで誤配防止 独自マニュアルで知識共有
◇全県
滋賀報知新聞社は、小学校給食における食物アレルギーに対する取り組みについて、県内の全十九市町にアンケート調査を行った。それによると、原因食材を取り除いて調理する除去食や、取り除くことで不足する栄養価を別の食材で代用して調理する代替食を提供する自治体は、別表のように過半数の十市町で進んでいることがわかった。教職員間で具体的な対応を共有化するマニュアルについては、九市町が独自に策定、または検討している。【高山周治】
食物アレルギーをもつ児童・生徒は年々増加している。なかには、誤って口にすると血圧低下や意識低下に陥り、命にかかわる場合もあり、昨年暮れには東京都内で女児が死亡する事故が発生している。
県内の各市町は通常、アレルギーのある児童・生徒の保護者には一か月分の献立表のほか、原材料や調味料を記した詳細なリストを事前に配り、保護者の確認を得てから対応している。
対応別にみると、原因食材を使わない除去食や、除去した栄養の不足分を別の代用食材で補う代替食を提供するのは彦根市など十市町。きめ細かく対応ができる自校方式、もしくは複数校の給食を一括調理するセンター方式であっても施設が比較的新しいか、規模がそれほど大きくない自治体が多い。
これは、除去食や代替食といった「対応食」を調理する場合、原因食材の混入を防ぐため、一般の調理場とは別に、アレルギー対応の調理場を設ける必要があるからだ。
調理された対応食は、本人の名札を貼った専用容器に入れて届けられる。このため誤って配膳されることは、多くの市町で「ひと目で見分けのつく容器であり、誤配はない」(日野町)としている。
これに加えて大規模校では、複数の目でチェックする工夫も取り入れる。守山市は、調理の段階から配膳されるまでチェックシートを使い、最終的に学級担任が確認する。近江八幡市では、食器にラベルを貼って誤配を防ぐ。
一方、施設の老朽化が進んでいたり、規模の大きいセンター方式を採用している八市町は、「八千食以上を調理しており、人的・時間的に厳しい」(草津市)、「施設が老朽化しており、アレルギー対応の調理場をつくるのは困難」(栗東市)として、対応食の調理を行っていない。
このため、原因食材の購入を極力避け、やむを得ず使う場合は、アレルギーの子どもはそのおかずを食べないように指導し、弁当の持参を認めている。
また、事故を防ぐには、教職員間の知識の共有も重要だ。対策を具体的に示すマニュアルを策定する自治体は、昨年度まで東近江市など県内五市町だったのが、昨年暮れの東京都内の事故を受け、今春になって近江八幡と草津、野洲の三市が作成、長浜市も今秋までまとめる。
内容は、平常時における学校と保護者などの連携のほか、ショックに陥ったときの緊急対応まで。野洲市は、ショック症状を緩和する自己注射薬の使い方も盛り込んだ。







