「調査不十分心からお詫び」第三者委員会の調査目的にズレ
◇大津
昨年十月、大津市立中学二年生男子生徒(当時十三歳)がいじめを苦に自殺したとされる問題で、越直美市長は二十五日、亡くなった男子生徒の父親に初めて面会し、市側の対応を謝罪するとともに、第三者委員会について文科省からの派遣職員を交えて協議した。
冒頭で越市長は、「昨年の教育委員会の調査が不十分であったことを心からお詫びしたい。私自身も一月に市長に就任し、二月に訴訟を受け、少なくともその段階で調査の不十分さに気付いて早い段階で再調査しなかったことを心からお詫びしたい」と深く頭を下げた。
生徒の遺影を携えて訪れた父親は「今回設置する第三者委員会は本来なら息子が亡くなってすぐ設置されるべきだった。(生徒が自殺した後)学校による調査か、第三者委員会か選択できると一切聞いていなかった。もし当初より説明を受けていれば、もっと早い段階で真相を究明できた。私ども遺族と、勇気を出してアンケートを答えてくれた生徒の気持ちを裏切らぬよう真相を究明してほしい」と訴えた。
協議では、父親から、「第三者委員会の公平性を担保するのに不可欠」として、遺族側と市側の推薦委員を、定員のうち二分の一ずつ行うよう提案したが、助言の立場にある文科省は同省指針にないことを理由に明確な回答をひかえた。
いじめと自殺の因果関係については、越市長は「詳細な事実を明らかにする中でおのずと見えてくる」と述べ、これに対して遺族側の代理人弁護士は「因果関係の解明は、調査の中で付随するものでなく、自殺の原因は何かを目的にして明らかにしてほしい」と強く要望した。
また市側は委員会を当初、非公開としてきたが、遺族側から関係者に限定した公開の提案を受け、検討することにした。
この後、会見した代理人弁護士は、「市長に積極的なコメントをいただけた」と評価する一方で、「市長はいじめと自殺の因果関係の解明は、学校で起きたことを調査しておのずからみえてくるとしたが、我々は因果関係の解明を付随的でなく調査目的の正面にすえてほしいとし、若干のズレがあった。従来の市長の主張から変容があった」と不満も示した。







