最新作「源氏物語」など17点
◇大津
県立近代美術館(大津市)は、春の常設展示「志村ふくみと滋賀の工芸」を開催している。会期は六月二十四日まで。
近江八幡市出身の志村ふくみ(大正十三年~)は平成二年、紬織りの優れた技術によって人間国宝の認定を受け、現在にとどまることなく常に新たな作品制作に励んでいる作家である。
同氏の生み出す作品の魅力は、自然界の植物から丹念に採取して絹糸に移し替えた豊かな色彩のハーモニーにある。
特に野山から採取した草木で糸を染めることを「草木の抱く色をいただく」と表現するほど、自然に対して純粋で素直な創作姿勢をとり続けているのが特徴だ。
今回の展示では最新作の「源氏物語」シリーズを中心に紬織着物十七点と、絹の染め糸など参考資料二点を展示し、滋賀県が生んだ巨匠の業績を振り返る。
また志村ふくみの他にも、守山市出身の友禅の人間国宝・森口華弘(もりぐちかこう)の友禅着物六点、大津市に住んで鉄耀陶器の研究を続けた人間国宝・清水卯一の陶芸作品五点、現代の信楽焼を代表する高橋楽斎と五代上田直方、陶芸の安田全宏、竹工芸の杉田静山、型絵染の伊砂利彦、刺繍の酒井栄一、蝋染の宮崎芳郎、羅織りの宮島勇、創耀技の山口善造といった、滋賀県ゆかりの工芸作家十二人による作品、計五十五点を展示し、滋賀県の工芸の全貌を概観する。
入場料は一般四百五十円、高校生・大学生二百五十円、小学生・中学生無料。月曜休館。ただし、四月三十日は昭和の日の振り替え休日のため開館し、翌五月一日(火)に休館する。問い合わせは同館(TEL077―543―2111)へ。







