所蔵者が近代美術館に寄贈
◇大津
近江八幡の旧家に伝わった日野出身の江戸時代中期の画人・高田敬輔(たかだけいほ、一六七四~一七五五)の貴重な襖絵が発見され、このほど、大阪市在住の所蔵者がこの襖絵を県立近代美術館(大津市)に寄贈した。
高田敬輔は、近江日野(現在の蒲生郡日野町大字大窪)杉野神町に生まれた。京狩野の四代目・狩野永敬に師事し、また雪舟の画法を学んで独特の画風を生み出した。
曽我蕭白(そがしょうはく)、月岡雪鼎(つきおかせってい)、島崎雲圃(しまざきうんぽ)ら当時を代表する著名な画家が敬輔に学び、江戸中期の日本絵画を語る上で重要な存在。一九七〇年代に曽我蕭白が再評価されたことを契機にその師として、が然注目されるようになった。
今回発見された襖絵「楼閣山水図・竹林七賢琴棋書画図」は、敬輔が亡くなる前年(一七五四年)、八十一歳で描いた八面からなる襖絵で、近江八幡の旧家で使われていたもの。
これは昭和五十年八月、東洋美術誌『國華』に美術史家・故土居次義氏によって紹介されたが、近代美術館が平成十七年に企画展「高田敬輔と小泉斐」を開催した際には所在を確認できず、やむなく出品を断念した作品でもある。
近代美術館では「江戸時代中期の滋賀県の文化財として貴重な作品であり、当館としても一刻も早く公開したいが、長年建具として使用されていたもので残念ながら傷みが目立ち、現在、展示に耐えうるか心もとない状態だ。そこで専門家による修復作業によってコンディションを回復し、その後、改めて一般公開したい」と話している。







