「いあわせる」は「しあわせる」
◇東近江
てんびんの里文化学習センター(五個荘竜田町)でこのほど、ドキュメンタリー映画『幸せの経済学』の上映会とコーヒーを飲みながら語り合う催しがあり、県内外から参加した約二百二十人が「本当の幸せ」について考えた。
この半世紀で物は三倍に増え、物質的には豊かになっているはずだが、なぜ幸せを感じることができなくなっているのか…、その答えをローカリゼーションに求めたドキュメンタリー映画が「幸せの経済学」。
人々と自然界の距離を縮め、切り離された地域社会の絆を強める「地域回帰」「コミュニティ復活」の意味として使われ、経済の地球規模化を主軸にするグローバリゼーションとは対極にある。
映画は、消費文化に翻弄されるヒマラヤの秘境・ラダックの姿を通して、世界の環境活動家たちが「本当の豊かさ」について語る。監督はヘレナ・ノーバーグ=ホッジ。
また日本では、東日本大震災と原発事故、台風による災害など現代社会の矛盾と限界を思い知らされる事態が次々と起きている。持続可能なライフスタイルを考える同映画は、「本当の幸せ、豊かさとは何か」を、一人ひとりが考える作品となった。
上映会の後、美味しい物が集まった地産地消のマーケットが開店し、ホッと一服しながら映画について語る「ワールドカフェ」が開かれた。
コーディネーターは、滋賀県立大学地域づくり教育研究センター研究員の上田洋平さん。人々の五感体験を語り合いながら故郷のイメージを絵図にする「心象図法」を開発、各地の講演会で実践指導しており、会場でも「幸せに思うこと」を書いた葉をボードに貼ってもらい、幸せの木を完成させた。
参加者からは「周りの人とのつながりや家族とのつながり」「ありがとうと言ってもらえたり、喜んでもらえて笑顔が返ってくること」など、物質ではなく心で感じる幸せを語り合い、この場に「いあわせた」つながりを感じていた。








