大津市長選の舞台裏を行<上>
◇大津
任期満了に伴う大津市長選(来年一月十五日告示、二十二日投開票)は、三選を目指す現職の目片信氏(70)、弁護士の越直美氏(36)=民主、社民、嘉田由紀子知事を支援する「対話の会」推薦=、医師の東昌子氏(48)=共産推薦=の三つ巴の公算が強まっている。そこで大津市長選の舞台裏を記者座談会で振り返ってみた。【石川政実】
---大阪市長選、大阪知事選の同日選は先月二十七日に投開票され、市長選では大阪維新の会代表で前府知事の橋本徹氏(42)、知事選では維新の会幹事長の松井一郎氏(47)がそれぞれ初当選した。これは、大津市長選にも影響するだろうか。
A 既成政党への失望感から、橋本氏らの突破力に有権者が期待した。大津市長選もチェンジを唱える越氏や東氏には追い風だね。
B そんなことより、大阪のように公明党が大津市長選でも自主投票にするかが、最大の焦点だ。自主投票なら、先月二十九日に正式表明した目片氏にかなり影響が出てくる。自民党関係者が三週間前に世論調査をしたところ、サンプル五百人で、「目片氏に入れる」が一五%、「その他の候補」が五〇%、まだ「決めていない」が三五%となり、真っ青になった。そこで同党県連では、目片市長と出馬に意欲を見せていた山下英利元参院議員の調整に入ろうとしたが、市議会最大会派・湖誠会の幹部が「市長選に県議らが口出しするな」と一蹴。このあたりから目片氏へ急速に固まっていった。
C その世論調査は、候補予定者の顔ぶれが揃っていない段階のもので、サンプル数も少なく極めて信頼性に欠ける。選挙に入れば数字はゴロっと変わる。目片氏は体調に問題なければ底力を出すよ。
---そもそも山下氏はなぜ降りたんだろう。
A 山下陣営では、嘉田知事の支持母体「対話の会」から推薦が得られるとの読みが、民主・連合が越氏を担ぎ出したことで崩れたのが大きかった。また保守分裂を避けようとする山下氏の配慮もあった。
B それに加えて水面下で降ろそうとする強力な働きかけもあったね。ひとつは自治連合会の幹部らが「目片市長に今回は花を持たせ、禅譲を狙うべき」と説得したという。もうひとつは、平成十九年の参院選の後始末問題を突っ込まれたとの憶測も出ている。
---目片市長は、なぜ三選に固執したのだろう。
A 県都の現職市長としての矜持(きょうじ)だね。山下氏が出るといって、しっぽを巻くわけにはいかない。また行政経験のない越氏や東氏に負けられないと。それと、ロシアとの国際親善に熱心な後援者らも、三選に期待を寄せたとみられる。
---二週間前から目片氏と山下氏の二人を降ろして、第三の候補を担ぐ動きがあったが。
C 自民党の一部で、上野賢一郎元衆院議員、佐藤健司県議、みんなの党の蔦田恵子県議などを担ぐ動きもあったが、今は難しいね。







