県内在住の作家、畑裕子氏ら
◇全県
滋賀県を舞台にした大河ドラマ「江 姫たちの戦国」がスタートし、これに伴って関連本が相次いで出版される中、地元・滋賀ならではの内容に富んだ図書が発刊されている。
このほど発刊された角川SSC新書の「『江』 浅井三姉妹と三人の天下人」(税込み定価・七百九十八円)は、女性と近江の風土を題材にした執筆をライフワークにする滋賀県在住の作家、畑裕子氏による書き下ろし。
戦国乱世の舞台「近江」に残された史料をもとにゆかりの地を訪ね、女性の視点で浅井三姉妹(茶々、初、江)の絆を読み解くもので、大河ドラマの副読本としてもピッタリの一冊だ。
大河ドラマの主人公・江は、浅井三姉妹の三女として生まれ、信長を伯父、秀吉を義兄、家康を義父に持ち、三人の天下人を間近で見つめ、徳川将軍家、そして天皇家にまで浅井家の血脈を残した。本書ではその数奇な生涯を追う。
三姉妹ゆかりの近江の地を、詩情豊かな水彩画と解説で巡る「姫たちのふる里 近江戦国スケッチ紀行」(税込み定価・二千三百十円)は、サンライズ出版(彦根市)から出版された。
スケッチは大津市生まれの画家・寺田みのる氏が描き、解説文は近江の歴史と文化を軸にした文化史を専門とする木村至宏氏(成安造形大学附属近江学研究所長、同大名誉教授)他。
同書は、浅井三姉妹が幼少期を過ごした小谷城跡といった城跡や古戦場、町並みなど三十一か所を紹介している。
巻末には交通案内やスケッチポイント、地図も掲載され、近江散策に誘われる魅力あふれる内容となっている。
また、先行して昨年十月に文芸春秋より出版された、滋賀県出身の評論家、八幡和郎氏の著書「浅井三姉妹の戦国日記」(税込み課価格六百六十七円)も好評発売中である。
浅井三姉妹の次女、お初の回想という想定で、戦国浅井家の勃興から関係者の後日談までの史実を余すことなく描き尽くしている。
「織田信長最強の敵は武田信玄でなく浅井家」「家康が最も恐れたのは三姉妹の結束」など独特の分析も興味深い。また衣代夫人も執筆に加わり、女性史としての彩りを豊かなものにしている。






