木くず焼却炉跡から高濃度VOC 公園使用に住民の不安募る
◇全県
県は先ごろ、栗東市のRD最終処分場跡地の表層ガス調査結果を公表した。とくに発ガン性のある揮発性有機化合物(VOC)が高濃度で木くず焼却炉跡地付近から検出されており、「この場所でドラム缶を地中深く埋めた」との元従業員の証言が裏付けられた格好だ。また処分場跡地の一部を県が地元自治会に公園として無償貸与していることについて、「本当に大丈夫か」と住民の間で不安が募っている。【石川政実】
この調査は、ボーリング調査地点を決めるための初期調査で、昨年十一月から十二月まで、約四百地点で実施された。それによると、発ガン性などが指摘されている揮発性有機化合物(VOC)のテトラクロロエチレンは南側の建屋~焼却炉跡地付近、北尾団地側の一部に分布。おおむね0・1~0・8ppmだが、木くず焼却炉跡地付近では最大95ppmを検出した。
トリクロロエチレン(同)も、南側の建屋~焼却炉跡地付近の一部に分布しているが、木くず焼却炉跡地付近では最大で28ppmを検出。シス―1、2―ジクロロエチレン(同)も、南側の建屋~焼却炉跡地付近に分布。おおむね0・1~0・5ppmだが、木くず焼却炉跡地付近では最大300ppmを検出。
ベンゼン(同)は、南側の建屋~焼却炉跡地付近、平坦面東側、北尾側の一部から、おおむね0・05~0・84ppmを検出。木くず焼却炉跡地付近では、15ppmを示した。
硫化水素やメタンは、南側の建屋の周辺や平坦面部、北尾側の一部に点在し、硫化水素は最大で150ppm、メタンは50%以上を検出した。
処分場跡地の北尾団地側を県は昨年八月から公園に整備して、北尾団地自治会に貸し出している問題では、今回の調査結果で北尾側からもVOCや硫化水素などが検出されており、安全性が危惧されている。
県最終処分場特別対策室では「今回の表層ガス調査は、地表から約一メートル下の地中から採取している。公園は、地表から七十センチ下まで覆土がされており、問題はない。ただ二十三日の調査検討委員会で検討してもらう」としている。
畑明郎・大阪市立大学大学院特任教授は「表層ガス調査の結果、有害ガスが多数の箇所で検出されている。これらのガスは、発がん性を有する有害物質であり、液体として地下水に入り地下水汚染の原因物質となる。これらのガスは、違法に埋められたドラム缶などの内容物から出たものと考えられる」と指摘。
市民団体「飲み水を守る会」の高谷順子事務局長も「VOCのガスが高濃度に検出されている木くず焼却炉跡地付近は、RD社の元従業員が弁護士立会いのもと、『私がここに埋めました』と地図にしるしをつけて証言したところであり、この場所を深く直接掘削し、汚染土壌らしき物を除去すべき」と訴えている。








