東近江から5人が受賞
=石山寺本堂の修復終了=
重文・新たに指定答申
滋賀報知新聞(ニュース)平成12年5月3日(水)第12239号
東近江の歴史人物、街道を知って
信長や中山道など紹介
=行政事務組合がパンフ作製=
(湖東・広域)
東近江行政組合はこのほど、地域のイメージアップキャンペーンの一環として、パンフレット「情報たまてばこ特別号」を発行した。
作製したパンフレットは、東近江に縁のある歴史上の人物を紹介した「一姫三武将七賢人」と、中山道など地域の街道を取り上げた「東近江歴史街道」の二種類。それぞれ一万五千冊づつ発行し、県東京観光情報センターや東近江二市七町の公共機関など県内外に配置する。
パンフレット「一姫三武将七賢人」は、広域観光テーマ「信長!ドラマチック街道・東近江・一姫三武将七賢人が生むドラマチックゾーン」に基づいてつくられたもので、各地域の代表的な歴史上の人物を取り上げている。
一姫に額田王(八日市市)、三武将では織田信長(安土町)、豊臣秀次(近江八幡市)、蒲生氏郷(日野町)、七賢人として天日槍(竜王町)、惟喬親王(永源寺町)、宋祇法師(能登川町)、野口謙蔵(蒲生町)、外村繁(五個荘町)、荻田常三郎(八日市市)、W・メレル・ヴォーリズ(近江八幡市)を選び、その足跡をたどっている。
パンフレット「東近江歴史街道」では、古くから旅人の往来でにぎわった七街道を紹介。いにしえの道「中山道」、山越えの道「千種街道」、古代の道「奈良道」、信仰の道「阿賀社道」、交流の道「朝鮮人街道」、信仰の道「御代参道」、商いの道「八風街道」を取り上げ、街道沿いに残る史跡や道しるべを交えて解説している。
東近江から5人が受賞
褒章1人に叙勲4人
藍綬褒賞に山田さん輝く
=勲五等 瑞宝賞 住井さんと小森さん=
(湖東・広域)
政府は二十八日、平成十二年春の叙勲受賞者を発表した。春秋恒例の生存者叙勲が復活して今年で六十一回目を迎える。全国で外国人十人を含む四千六百九人(うち女性二百八十八人)、県下では四十二人が受賞する。
県内受賞者の内訳は勲二等一人、勲三等一人、勲四等十一人、勲五等十七人、勲六等十人、勲七等の二人。東近江地域では四人が栄誉に浴した。
八日市市からは、住井第二歯科医院を開業する昭和町1-18の住井鐡造さん(73)と、元市議会議員で妙法寺町654の小森章次さん(76)がそれぞれ勲五等瑞宝章を受賞する。
住井さんは昭和二十八年以来、学校歯科医として児童生徒の健康な歯の保持増進に努めたほか、滋賀県歯科医師会湖東支部長などにあって、地域の口腔衛生思想の普及向上と後進指導に尽力した。また元市議の小森さんは、四期十六年の間に議長や監査委員、各常任委員会委員長などを歴任し、市の発展と市民の生活向上に功績を残し、近畿市議会議長会の会長も務めた。
このほか、元能登川町消防団長の加藤良太郎さん(76)=垣見781=と、元竜王町消防団長の中山増夫さん(67)=橋本382=が、それぞれ地域住民の生命や財産を守り、安全な町づくりに尽くしたとして勲五等瑞宝賞を受けた。
一方、先月二十七日に発表された平成十二年春の褒賞は、全国で七百五十八人(うち女性百二十人)が受賞する。
業務精励をたたえる黄綬褒賞が二百九十三人(同十八人)、学術芸術の紫綬褒賞は三十一人(同四人)、社会貢献の藍綬褒賞には四百三十四人(同九十八人)が受ける。県内では黄綬一人、紫綬一人、藍綬四人の計六人が輝いた。
八日市市からは、滋賀県遺族会長の尻無町896、山田利治さん(64)が藍綬褒賞を受賞する。壮年部長時代には政府主催の遺骨収集団に参加し、日本遺族会主催の戦跡慰霊巡拝団長を務めるなど、戦没者遺族の援護に尽力してきた。。山田さんは日本遺族会の理事も務めている。
優雅な姿よみがえる
=石山寺本堂の修復終了=
(湖西・大津市)
国宝・石山寺本堂(大津市石山寺)の修復工事がこのほど終了した。
同保存修理事業は、昭和三十五年に葺き替えた桧皮葺が耐用年限に達し、一部から雨漏りが生じていたためで、石山寺(代表役員・鷲尾隆輝)から県教委が受託。県一般会計から事業費三億一千四百万円が計上され、平成九年七月から三カ年継続で修理が行われた。
石山寺は、天平宝治六年(七六二年)に東大寺の僧良弁によって建築されたと伝わっている。現在の石山寺は、一度焼失したあとの永長元年(一〇九六年)に建立された本堂部分と、豊臣秀頼の母・淀君の寄進によって慶長七年(一六〇二年)に再建された礼堂部分、その両者を繋ぐ相の間からなる建物で、本堂は県内最古の遺構として知られている。
また、礼堂部分は観音信仰の隆盛によって発展した独特の平面を伝え、異なった時代の建築が接続する稀少な建築例として、明治三十一年(一八九八年)に国宝に指定された。
このため、本堂と礼堂をつなぐ屋根は複雑な寄棟造となっている。檜皮を葺き重ねるほか、竹釘を使う伝統的な技法で葺き替えられ、卓越した職人技が光ると共に、紫式部ゆかりの優雅な姿が蘇った。
重文・新たに指定答申
石山寺の多宝塔柱絵
=文化財に登録・宮部西薬師堂=
(全 県)
国の文化財保護審議会はこのほど、国宝・重要文化財(美術工芸品)の新指定を中曽根弘文文相に答申した。滋賀県からは大津市にある石山寺の柱絵一件が重要文化財に指定されることになり、これで県内の重文は計六百十五件になる。
また、近代建築物の保護を目的とする登録文化財には全国で九十五件が答申され、県内では東浅井郡虎姫町の「宮部西薬師堂」が選ばれた。
【重要文化財】石山寺多宝塔柱絵・四本(大津市)。
蓮座付きの四天柱で、天井長押から蓮座までに四段の尊像帯が設けられる鎌倉時代初期の代表作。それぞれの尊像帯には東南西北の各面に一体ずつの尊像が描かれ、大日如来を始めとする金剛界五仏、四波羅蜜菩薩、十六大菩薩などが推察されることから、金剛界三十七尊を構成していると見られている。特徴的なのは、座像の五大明王を描き加えていることで、各尊像を守る方位に描かれている。
【登録文化財】宮部西薬師堂(東浅井郡虎姫町)。
一八三九年(天保十年)、びわ町の大工・西嶋繁右衛門が建てた小規模な二重屋根の辻堂。薬師如来を祀る宝形造で、内部は天井に花鳥の彩色を施すなど変化に富んでいる。





