嶋谷市左衛門を紹介する企画展
【東近江】 西堀榮三郎記念探検の殿堂(東近江市)で「日本の探検家50人」に名を連ねる江戸時代前期の嶋谷市左衛門(1607~1690年)の業績を紹介する企画展「小笠原諸島の探検家・嶋谷市左衛門」が開かれている。
卓越した航海術をもっていた嶋谷は、当時存在が知られはじめた小笠原諸島(当時の呼び名は無人島)について幕府から調査を命じられ、船頭として遠洋航海を指揮、1675年に小笠原諸島に到達した。
展示ではまず、嶋谷が残した記録をもとに作成したパネルで約70日間の航海ルートを紹介。そもそも当時、同諸島の正確な位置は分かっておらず、「八丈島の南東にある」という遭難者の証言をもとに航海するしかなかった。
また、探検家の大切な仕事の一つに地図の作成がある。嶋谷は小笠原諸島に到着してから小船に乗り換えて測量を行っており、会場では作成した地図をパネルで紹介している。
このほか、同諸島は海底火山が噴火して隆起してできた海洋島で、一度も大陸と地続きになったことがなく、固有種が多い。生きものの記録では、小鳥の「ハハジマメグロ」を狩野派の絵師に描かせており、「メジロに似た鳥 五羽 頭と胸は黄」と記述している。
同館の担当者は、「現代に残る記録を見直すことで、350年前の偉業に思いをはせてほしい」としている。
なお、小笠原諸島をめぐっては、幕末になって米英と領有権を巡って問題となり、嶋谷の調査記録が日本の主張の大きな根拠となった。同諸島の領有により、排他的水域を含めて世界第6位の広大な領域を得ることになる。
展示は9月29日まで。月・火と祝日は休館。ただし、5月4日、5日は開館。東近江市民は無料。同市以外からの来場者は大人300円、小中学生150円。問い合わせは同館(TEL0749―45―0011)。









