「びわこおおつ紫式部とれいん」運行開始
【大津】 放映中のNHK大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部ゆかりの地として観光誘客推進に取り組んでいる大津市、同市と民間団体などでつくる大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会は西日本旅客鉄道(JR西日本)と連動し、平安時代の情緒を感じられるラッピング列車「びわこおおつ紫式部とれいん」を企画、1月23日からJR東海道本線・山陽本線の米原駅(滋賀県)―上郡駅(兵庫県)区間での運行を開始した。
同列車は、紫式部が石山寺(大津市石山寺1)に参籠(さんろう)した際、本堂から月が映る琵琶湖を眺めたときに源氏物語の着想を得たと伝わっていることをモチーフに、平安時代・貴族らに人気だった「石山詣」の様子を外装側面にデザイン。当時、貴族らは宮中から約1日かけて石山寺まで来ていたことから、朝ぼらけの都を出発し、昼頃に峠を越え、満月の映る湖面を石山寺から眺めているといった時間経過が表現されている。
また、車内では、中吊り広告で「大津ゆかりうた」として、平安時代などの歌人が詠んだ大津市内に関する和歌と関係の深い8スポットの写真を紹介する他、県の伝統的工芸品に指定されている同市の組紐「藤三郎紐」をカーテン状に配置し、宮中の御簾(みす)の雰囲気を演出。また、窓上や額面広告でも同列車のコンセプトや源氏物語について取り上げている。
同列車の運行開始を記念し、市と同協議会、JR西日本が同日京都駅0番ホームで出発式を開催。関係者や鉄道ファンらが見守る中、テープカットで新しい列車の始動を祝った。
主催者としてあいさつした佐藤健司・大津市長は「この列車を通じて、広く京阪神の皆さんに紫式部ゆかりの地・大津を知ってもらい、大津や滋賀に来てもらうことを願っている。同時に、大津市民、滋賀県民が豊かな歴史のある地に住まいしていることを再認識してもらえるきっかけになれば」と期待寄せ、同協議会の平川良浩会長は「この列車で現代版の石山詣を楽しんでもらいたい。協議会でも様々なイベントを設けて盛り上げていく」、JR西日本近畿総括支援本部の財剛啓・京滋支社長は「平安時代の優雅なイメージにふさわしい、格調高いデザインを施した。安全にしっかりと運行することを前提に、大津市、滋賀県の魅力を感じてもらい、観光に繋げるように取り組んでいく」と意気込んだ。
また、来賓としてあいさつした三日月大造知事は「県内には紫式部や源氏物語にゆかりの土地がたくさんあるし、大河ドラマ館もある。この列車で巡ってもらえるよう、みんなで盛り上げていきたい」と語った。
同列車は6両編成。区間内の普通・快速列車として運用され、新快速には用いられない。基本的に毎日運行するが、運行時刻・区間は公表されていない。運行期間は約3年間を予定している。







