県都・大津の首長選を記者座談会で振り返る
【大津】 任期満了に伴う大津市長選が21日に投開票され、現職の佐藤健司氏(50・1期)が元県議で新人の成田政隆氏(49)を破り、再選を果たした。同市で28年ぶりの現新一騎打ちとなった選挙戦を記者座談会で振り返る。 (羽原仁志、高山周治、古澤和也)
28年ぶりの現新一騎打ちを総括
国政や今後の首長選への余波は
――有権者の関心が弱かった選挙戦。
A 告示前から「争点が見えにくい」と言われていたが、告示後もいまひとつ盛り上がりに欠けたね。
B 選挙戦で佐藤氏は「ようやく歯車がかみ合ってきた市政をこのまま進めるのか、それとも(4年前までのように)また立ち止まるのか」と述べ、一方、成田氏は「大津が衰退していくのを黙して待つか、未来を見据えて今、市政を見直すか」と訴えた。一応、“継続か刷新か”が大枠での争点の一つとなったが、明確な対立項が市民に伝わりきらなかった感は否めない。
A 「双方が似たような政策を掲げているようだ。これではどちらがなっても大差ないかも」とは両選対内部からも漏れていたよ。
C むしろ、「市に活気を取り戻す」など、両者が同じく掲げた政策テーマこそ市が直面している課題の本質だと思う。
――第三局はどう見ているか。
A 両候補者とも無所属で出馬したが、結果的には、自公の地域組織が支援する現職と立民・国民・社民の野党3党の県連が支援する連合推薦の新人という構図だった。選択肢として他の政党関係の動きも欲しかったという声もある。
C 維新はギリギリまで独自候補の擁立を検討していた。昨年の統一地方選での県内の結果を見ると、次は大きな選択肢の一つになるかもしれない。
B 共産は前回に続いて今回も自主投票とした。県庁所在地での存在感を示したかったところだが、候補者探しに難渋していた。市政に決定的な瑕疵(かし)があれば今後も糾弾していく姿勢だよ。
――国政の影響は。
B 自民党の政治資金に関する問題について、同党県連幹部は「市長選挙には大きな影響はない」と見ていたが、全国的に広がった政治への不信感は大津市内にも漂っていた。投票率低下の一因になったのだとしたら払拭されねばならない。
C 昨年末誕生した教育無償化を実現する会は、かつては連合議員だった国会議員らが参画し、連合の推薦が凍結されたなど、関係がギクシャクしたまま選挙戦に突入した。連合関係者の中には、中央で維新と統一会派を結成する同党の国会議員が同じ候補者の応援に入ることに難色を強く示した人もいたよ。
A 解散総選挙の可能性もささやかれる中、今年は県内各地で首長選挙が行われる。大津市長選での動きはその先陣として、ある種のモデルケースになるかもしれないね。






