私立中いじめ 第三者委が経過報告書
【県】 県内私立中学校に通学する生徒がいじめを原因とする長期の不登校となった疑いがある問題について、調査を進めていた当該校設置の第三者委員会(委員長・長谷川誠神戸松蔭女子学院大学准教授)がこのほど調査の経過報告書を取りまとめ、当該校の対応について「いじめ防止対策推進法や国のガイドラインに沿っていなかった」とし、いじめの「重大事態」に対する認識も「甘かった」と指摘した。
2021年12月、当該生徒保護者から「いじめ被害に遭っている」と申し立てを受けた当該校はいじめ対策委員会を設置。調査の結果、「いじめ行為は認知しない」と結論付けた。
当該生徒は不登校となり、県から「重大事態と認定することになる」と連絡を受けた当該校は、調査のための特別委員会を設置したが非公開としたことから、当該保護者から「文科省のガイドラインにある職能団体や学会などの推薦を受けていない委員を含む委員会は許容できない」と異議があり、改めて推薦を受けた委員4人による第三者委員会を今年7月に設置した。
一方、学校の対応に不信感を持った当該保護者は県にも再調査を依頼。9月に県の条例に基づき、三日月大造知事からの指示で再調査委員会(委員長・春日井敏之立命館大学大学院教授)による調査が第三者委と並行して行われることとなった。
並行調査は各委員会が同じことをヒアリングすることで生徒や関係者に多大なストレスを与えてしまう可能性が懸念されていた。また、当該生徒の進路実現のための時間が限られていることなどから、両委員会の委員長同士で協議し、経過報告書をもって第三者委の調査を再調査委へ引き継ぎ、調査組織を一本化することを決めた。
経過報告書を当該校と県に提出した第三者委の長谷川委員長は26日、再調査委の春日井委員長とともに県庁で記者会見を開いた。長谷川委員長は「当該校のいじめ問題への対応は不十分だったと言わざるを得ない。残念だ」と述べ、春日井委員長は「現在、当該校や関係者は調査に真摯に協力している」とし、「この報告書を重く受け止め、今後の調査の土台としていく」と述べた。
今後、再調査委では具体的なヒアリングを中心に調査を行い、来年3月までに報告書をまとめられるよう進めていく。







